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第22回日本緑内障学会 その2 (560)

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9月23日 金曜日 OCT1
202 スペクトラルドメインOCTによる近視眼の傍乳頭脈絡膜萎縮における深部形状の検討 京大

※step-configuration of the scleral bed (SCSB)
この所見は近視が高度なほど多く、また視野障害眼に・視野障害の象限に多いようです。ただ、緑内障とは違うメカニズム?高度のSCSBで視野障害があれば非緑内障性と言いやすいが、緑内障眼に軽度~中等度SCSBがあれば、微妙に影響している筈。
※現実的には緑内障を疑われた近視眼の視野は経過観察されるでしょうが、近視眼で緑内障は疑われていないのに視野変化をきたしている症例の検討は十分でない気がします。近視というだけでは視野検査しないですから・・。

201 強度近視眼の緑内障における中心窩下脈絡膜厚の検討 順天堂大
中心窩下の脈絡膜厚をシラスで検討。初期の緑内障と進行した緑内障で差があり、進行すると薄くなる。何故?原因?結果?データの信頼性は?

203 視神経乳頭周囲網膜神経線維厚における最厚部の近視性変化 鹿児島大
トプコンのOCTで検討(鹿大の近視の学生さん)。視神経乳頭周囲の神経線維の厚みは上下方向で最も厚くなるW hump形状を示しますが、近視になればこのhumpが近づいて、山も少し高くなる。最厚間角度が眼軸1mmにつき7.9度減少。NFLD判定の際注意しましょう・・・ということ。

204 Spectral-domain OCTを用いた緑内障眼の篩状板形状解析 京大
スペクトラリス(EDI法)で視神経乳頭をスキャン。視神経乳頭周囲強膜から篩状板前面をマニュアルトレース。これで、Lamina cribrosa形状を評価。central lamina potionは変わらないが、Bowing angleは、緑内障で大きい(特に垂直方向、W形状)。篩状板の後方への屈曲(変位)をOCTで明らかに出来るようです。その昔、機械説では篩状板の後方への屈曲が諸悪の根源のように言われてましたが、それが無侵襲で測定できるとは・・。ただ、今回、視野との関連は証明できず。

205 3D-OCTによる正常眼圧緑内障篩状板の画像所見 小川眼科
トプコン3D-OCT1000-Mark-2で強膜側に感度を合わせたChoroidal modeで篩状板の形態を検討


9月23日金曜日 OCT2
206 光干渉断層計(OCT)による視神経乳頭解析プログラムでの検者内・検者間の再現性 香川大

シラスで、Rim area, Disc area, Average C/D ratio, Vertical C/D ratio, Cup Volumeなどを測定。Rim area以外は高い相関あり。

207 スペクトラルドメイン光干渉断層計を用いた緑内障眼における神経節細胞層欠損の新しい検出方法 京大
シラスで黄斑部網膜のGCLcomplex(GCL+IPL)を計測。車軸状に360本計測。最小平均値はGCL黄斑平均値よりも早期発見に有用。(早期には全体よりも局所性変化が先行するから・・?)。ただ、cpRNFLに少し劣る。黄斑外も含めた全体を評価しているから?


208 HRT3とSD-OCTによる視神経乳頭形状解析の比較検討 香川大
シラスと比較検討。よく相関しているが・・・

209 GCC,RNFL,PhNRを用いた緑内障スクリーニングとその判別能力 千葉大
PhNRは多局所ERGを用いたPhotopic negative response。これがスクリーニングに使える?
RNFLが一番有用。GCCより優れていたのは、黄斑外も含めた全体を見ているから。
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by takeuchi-ganka | 2011-09-29 17:45 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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