2015年 08月 31日
第15回近畿眼科オープンフォーラム その3 (863)
Laminacribrosa(LC)について
- LCには、内側から眼圧が、外側から脳脊髄圧がかかり、眼軸伸長に伴い横方向にテンションもかかっている。
- LCが薄いと緑内障進行リスクが高く、進行すると薄くなり、薄くなると更に進行しやすくなる・・
- LC厚:正常>POAG>NTG、正常>近視>強度近視
- つまり強度近視緑内障は、非常に薄いって事?また、
LC部分欠損⇒断裂すると緑内障進行、乳頭出血
Recentstructural alteration of the peripheral lamina cribrosa near the location ofdisc hemorrhage in glaucoma. InvestOphthalmol Vis Sci. 2014 Apr 28;55(4):2805-15. LeeEJ1, Kim TW, Kim M, Girard MJ, Mari JM, Weinreb RN.
以前一度引用したけど、「このWeinrebRNの論文は、EDI SD-OCTを用いて、視神経乳頭を中心とする11の放射状OCT画像を分析して、前部LC表面の後方彎曲( the outward deformation of the anterior LC surface),またはLCの放射状断裂(radial disruption of the LC)のいずれかが,耳側辺縁部に同定された場合は,LCに最近生じた構造変化があったと定義すると、構造的変化は、DHのない眼では11.1%なのに、DH眼では88.9%に見られたという内容。」
Laminacribrosa defects and optic disc morphology in primary open angle glaucoma withhigh myopia. PLoSOne. 2014 Dec 22;9(12):e115313. doi: 10.1371/journal.pone.0115313. eCollection2014. KimuraY1, Akagi T1, Hangai M1, Takayama K1, Hasegawa T1, Suda K1, Yoshikawa M1, YamadaH1, Nakanishi H1, Unoki N1, Ikeda HO1, Yoshimura N1.
LC欠損はPOAGの54.2%(コントロール:1.8%)。PPA(-BM)長は全てのグループで傾斜角度と相関していたが、PPA(-BM)長は関係していなかった。PICCsはLC欠損のあるPOAGでよく見られた。LC欠損のあるPOAGは、小さなovality index、より長いPPA(-BM)長、より大きな乳頭傾斜角度、横経長を示した。LC欠損の存在についての多変量解析において、POAGと垂直傾斜角度が有意であった。
Three-DimensionalImaging of Lamina Cribrosa Defects in Glaucoma Using Swept-Source OpticalCoherence Tomography. TakayamaK, Hangai M, Kimura Y, Morooka S, Nukada M, et al. (2013) InvestOphthalmol Vis Sci 54:4798–4807. [PubMed]
LC全層欠損は緑内障眼の6.6%、正常眼で0%。LC全層欠損は、LCの端っこ近くに75%、端っこに25%。LC部分欠損は、リムの菲薄化・同時(or以前)のDH、異常な乳頭周囲NFL厚、視野異常と関連していた。LCの存在は、長眼軸やDHと有意に関連していた。