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第21回 大阪眼科手術シンポジウム その1 (877)

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※とある奈良のゴルフ場近くの田んぼ。あっという間にピークを過ぎてしまった彼岸花。この日は絶好調で、カリスマ医師を撃破・・

一般講演

1,緑内障治療用インプラントにおける強膜観察 大手前 松岡孝典

どうも古いタイプの人間なので、緑内障のインプラントに対する信頼感はなくて、積極的に利用するというよりは、何をやってもダメな眼への最後の手段か、少しいい成績の報告があっても、やがて消えていくものと思っていましたが、最近はちょっと事情が異なるようです。バルベルトもTVTスタデイでは、MMCレクトミーと同等の成績のようです。阪大の成績も、過去に何度も手術しているような眼に対して行って(19眼)、3215mmHgへ。薬物も減らせて、副作用もレクトミーより少ない。問題はチューブ露出?その被覆方法に自己強膜半層弁と保存強膜を用いる方法がある。チューブ上の強膜の厚みを前眼部OCTで計測すると、徐々に菲薄化するが、保存強膜の方がベター?

2,裂孔原性網膜剥離に対して多焦点眼内レンズを用いた白内障、硝子体同時手術の検討 澤雄大 石切生喜病院

黄斑剥離のないRRDに対する硝子体トリプル手術に多焦点IOLを用いて良好な成績だと・・・

3,硝子体トリプル手術時の徹照作成法の検討 大阪医大 森下清太

硝子体出血があると、白内障手術時に徹照が得られない事が多く、徹照を得るために、①シャンデリア照明 ②先にコアビト(若干前房不安定になるが・・) ③トリアムシノロンをビトへ/少しビトしてからマキュエイド入れて・・(星芒状硝子体症のようで、若干深度がつかみにくいが・・) ④顕微鏡のスリット光を利用 ※③が一番?

4,先天性網膜分離症に対して硝子体手術を施行した1例 近大 杉岡孝二

網膜剥離・硝子体出血・分離網膜内出血・分離が進行して黄斑部に及ぶ・・・などで、硝子体手術適応があるが、3歳男児。黄斑を覆う胞状の網膜分離があり、①黄斑を覆う分離をよけて弱視を予防 ②黄斑が分離にならないように・・手術へ。水晶体温存してビト+SO。その後右眼白内障進行したので、SO抜去、網膜内層切除、IOL挿入。(※分離している内層の網膜にはもう信号の連絡はないので、切除しても大丈夫。初回手術で切除してもいいかも・・。将来的に遺伝子治療で分離網膜がくっついたとしても、機能しない筈だし・・)

※網膜分離腔内の液中に高濃度のIRBP

5,網膜静脈分枝閉塞症に対する硝子体手術と抗VEGF薬 尾辻剛

BRVOの黄斑浮腫の治療における、手術と抗体VEGFのポジションは?症例①73歳男性 2BRVOしてて網膜光凝固後CMEIVR4回してもダメ。ビト後徐々に改善。症例②77歳女性 ビトしてもなかなか改善せず再燃するCMEIVRついでIVAして、少し改善。症例③69歳男性 STTAIVR、その後ビトするもCME残存。IVR10回してダメ。IVA

 どのような戦略がいいのか?日眼での発表:BRVOIVR6ヶ月に平均2.5IVRして視力改善。 ILM剥離併用ビト2年以上見た12眼は、徐々に改善。6ヶ月まではIVRの方が良好だが・・。

 ※700眼以上の多施設スタデイ

http://takeganka.exblog.jp/11762343/ 


by takeuchi-ganka | 2015-09-27 11:24 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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