2015年 10月 01日
第21回 大阪眼科手術シンポジウム その3 (879)
2,黄斑疾患の外科的治療 大路正人 滋賀医大一般講演
- PAT Survey⇒DME まず抗VEGF ルセンティス・アイリーア・アバスチン・・
- RESTORE Study⇒IVRのみ7.1回/年、PC併用でもIVR7.8回/年
※アイリーア・ルセンティス・アバスチンは、差はないがベースライン視力悪いとアイリーアがいい・・IVは9回/年ぐらい・・
問題点は、年に8-9回も注射が必要なことと、効かないこともある(6-11%)。また完全に浮腫を消失させることは困難。
⇒アメリカでは、なかなかビトしない。抗VEGFで押すらしい・・・・。ビトが効くのは、硝子体牽引を除去・ゼリーそのものを除去することで、虚血部位に十分な酸素が届くから?
※81眼にビト。平均64歳。視力0.16⇒0.25(6M)、網膜厚533⇒346。確かに浮腫は軽くなり視力は改善していて、関連あり。何故かアメリカでは、手術成績が過小評価されている(同時白内障手術しないことが影響?)
- スポンジ状 ⇒浮腫改善しても、視力改善しにくい。アバスチン有効
- CME+スポンジ ⇒浮腫改善すると視力改善。トリアムシノロン有効
- SRD+スポンジ ⇒浮腫改善すると視力改善。手術有効。
- 全て ⇒浮腫改善すると視力改善
Visualoutcome after intravitreal bevacizumab depends on the optical coherencetomographic patterns of patients with diffuse diabetic macular edema. ShimuraM, Yasuda K, Yasuda M, Nakazawa T. Retina.2013 Apr;33(4):740-7.
またビト(-)VSビト(+) ⇒IVRの治療効果同じだと・・・
2)黄斑下血腫
原因疾患は、PCV、網膜細動脈瘤、近視性脈絡膜新生血管・・・・。中でも加齢黄斑変性の視力予後不良。治療に緊急性あり⇒視細胞へのダメージ、時間経過と共に強くなる・・ので。ガスで移動。tPA+ガスの方がよく動く
Comparisonof pneumatic displacement for submacular hemorrhages with gas alone and gasplus tissue plasminogen activator. Retina. 2013 Oct;33(9):1908-14. Fujikawa M
※加齢黄斑変性は動きにくいが、網膜細動脈瘤は動きやすい・・。2週間過ぎると動きにくくなる。
動きにくいケースでは、網膜下に
- tPA⇒動き安くなる。
- ベバシズマブ⇒併用した方が成績いいらしい。ガスと同時でなくてももいいかも・・・
- 空気⇒この方が動きやすい?批判的な意見もあるらしい・・
※稀だが大量の黄斑下血腫は、非常に予後不良。手術必要・・
3)Head up Vitrectomy
3Dモニター見ながら手術可能。 True vision (LEICA)/Ikegami (ツアイス)
術者が楽。よく見えて、照明も暗くてよく、見学者含め皆同じものを見ることができる。近未来の眼科手術?