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第416回大阪眼科集談会 その2 (995)

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雪が降ったので・・・マキノまでひとっ走り^^;


6,遅発性牛眼様所見を呈したROP続発緑内障の1例 森弓夏(阪大)

牛眼とは、早期型の先天緑内障で眼球が大きくなるものを言うのだが、提示症例は、18歳女性。ROPで光凝固やクライオをしていている眼で、右眼に、UBMで見ると典型的な瞳孔ブロックが原因の閉塞隅角緑内障を発症。眼圧は45mmHg。右眼青色強膜。眼軸は右22.51、左16.80と、明らかに右眼が大きいが、角膜径は左右差なく、普通の牛眼とは異なる。PEA+IOLGSLへ。

7,副鼻腔扁平上皮癌による視神経症の2症例 橋村朋(大阪医大)

72歳男性。左眼指数弁。眼球運動障害。眼瞼下垂。蝶形骨洞の扁平上皮癌。⇒失明。64歳男性。右眼視力(0.08)。視神経乳頭浮腫。下方視野欠損。⇒失明。怖い病気。

8,裂孔原性網膜剥離に意図的裂孔や液体パーフルオロカーボンを利用せずに行った27G硝子体手術成績 今谷友香(大阪医大)

網膜下液を完全に排液しなくても、術後成績に影響しないというポリシーのもと、27G硝子体手術。原因裂孔から排液して、意図的裂孔作らず、液体パーフルオロカーボンも使用しなかったが、良好な成績だと。でも、そこに拘る必要がどれくらいあるのだろう・・?

9,大阪赤十字病院におけるバルベルト手術の治療成績 日下真実(大阪赤十字)

BG101-350(角膜輪部から前房へチューブを入れるモデル)を使用。NVGやステロイド緑内障が対象で、毛様体扁平部なら4mm、隅角なら7mm強膜長尺トンネルを作って、チューブを誘導。

※バルベルトは以外と成績も良さそうで、日本にもインプラントが定着するのかもしれませんが、独特の合併症もあり、工夫が必要なようです。

10、先天鎌状網膜剥離に外傷性網膜剥離を伴った1例 大川隆一(多根記念眼科)

※第一次硝子体過形成遺残(PHPV)の後部型。牽引が強いと鎌状網膜剥離。弱いと牽引乳頭。

ROPFEVRPHPVBloch-SulzbergerNorrie・・・・などがDD36歳女性で、元々鎌状剥離があって、視力も0.01ぐらいしかなかったのだが、眼球打撲後全剥離に・・。全身疾患も遺伝性疾患もなく、最終診断は、後部型PHPV。輪状締結併用してビトしてSO。無事SO抜去できて視力0,02を維持して、失明回避。※手術は難易度が非常に高いらしい。

11、前眼部OCTを用いた、治療前後における円板状角膜炎の角膜形状解析 西山一聖(阪大)

角膜実質の前方は剛性が高いが、後方はコラーゲン線維が水平に走り、密度も疎に。円板状角膜炎では、前眼部OCTで解析すると、角膜前面の変化は軽微で、実質後方(後面)の変化が大きい。

12、視交叉近傍の脳動脈瘤の2症例 柊山友里恵(大阪医大)

62歳男性。1年前から視力低下あって、指数弁に。時間の経過した巨大動脈瘤で、クリッピングとかできないので、ステント併用コイル塞栓。圧迫は解除できず視力回復せず。もう一例は、比較的急激な経過で、視力0.04に低下し、半盲あり。NMOも想定して、ステロイドパルス始めたが、MRIで動脈瘤見つかりコイル塞栓術行い、視力回復。


by takeuchi-ganka | 2017-02-07 13:01 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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