2017年 05月 24日
第15回 Symposiium of Ocular Surface and Infection その5 (1016)
緑内障診療と眼表面 広島大 木内良明
平成15年に大手前の部長だった先生は、今では緑内障の大家に・・。今回は、眼表面の以上・ブレブ、そしてチューブについて
1,眼表面の問題
緑内障は点眼治療が長期にわたるので、様々な眼表面の問題が出て来る。①眼瞼炎:前部・後部 ②MGD ※非常に多い割に愁訴強くない。③幹細胞疲弊。治療として、lidhygine、抗菌剤、ステロイド・・・
※気になったのが、Demodex(ニキビダニ)の話。緑内障とは関係がない?抗菌剤点眼・軟膏、ステロイド軟膏などに抵抗性の眼瞼縁縁(前部)は、これが原因であることが多い?細隙灯顕微鏡では倍率が足りず見つかりにくいかもしれないが、難治の眼瞼縁縁の睫毛根部にいるかも・・
症例① 64歳女性。MD-24のadvancedglで眼圧15-20。キサラタン+コソプト(配合剤になってから、喘息患者に投与される事が多くなったと嘆いておられた・・)。中等度以上のSPK(+)。対策:こんな場合ヒアルロン酸点眼は逆効果。キサラタン⇒BAC(-)点眼に/ダイアモックス内服/あるいは手術へ・・
症例② 65歳男性 キサラタン、エイゾプト、パタノール。眼瞼炎。対策:パタノール⇒フルメトロン、キサラタン⇒BAC(-)点眼、エイゾプト⇒内服/手術
※多剤の点眼を長期に使えば、濾過手術の成績下がる。早めの手術がお勧めらしい。
2,ブレブ
症例 51歳男性 レクトミー後ブレブが出来たが、その横にdellen。時に穿孔しそうになることも。レクトミー後のdellenは、1.8~10%。対策:ヒアルロン酸点眼、軟膏、コンタクトレンズ、compressionsuture、β遮断剤点眼(知覚麻痺狙い?)、そして、overhanging部分の切除(意外と切除後漏れてこないらしい・・)。※ブレブで角膜に歪み(乱視)が出来ることもある。
3,チューブ(バルベルト)
後房タイプが多いが、長めに入れると瞳孔領内に顔を出す。見え方に影響でるかも・・・