2018年 10月 23日
第426回大阪眼科集談会 その1 (1101)
背景がいまいちだが、散髪したてで、ちょっとかっこいい愛犬(^o^)
第426回大阪眼科集談会
1,糖尿病黄斑浮腫に黄斑円孔が併発した2例 吉田祐一 大阪医大
1例目は73歳男性で、糖尿病網膜症にPEA+IOL後PRP、その後DMEがあり(中心窩にSRD)、抗VEGF注射。MHが形成されて(凸型のfluid cuff)、ビトして治癒( MH周囲にERM、器質化した網膜(白色モザイク状))。2例目は、67歳男性で、硝子体出血があり、ビト+PEA+IOL後、再出血。ビトしたが、DME、SRD、その後MH形成。MH残存手術希望(-)。(凸型のfluidcuff)。
※脆弱な黄斑部に、器質化した網膜、硝子体皮質の牽引。凸型のfluidcuffを伴うMH。
※糖尿病網膜症のMHは手術で閉じにくいのが一般的。
2,漿液性網膜色素上皮剥離に大きな円形の網膜色素上皮欠損を認めた1例 切石達範 関西医大
75歳女性。(加齢黄斑変性の)大きなSRDの中に円形のPED。VA(0.7)。このPEDは扁平なPEDを伴っていて、その端っこにmicrorip(FAで漏出旺盛) ⇒網膜色素上皮円孔⇒不明瞭(網膜色素上皮円孔修復)⇒SRD(-)に。無治療で軽快。
※網膜色素上皮欠損部位:ハニカムパターン
https://www.nature.com/articles/eye2009193
3,近畿大学におけるデスメ膜内皮移植術(DMEK)の術後早期成績 江口洋 近畿大
日本には専用のインサーターがイマイチ普及しない原因?IOLインジェクターを利用して専用インサーターを自作。6例6眼に。移植片を吸い込んで、前房内に流し込む感じ?中で広げて接着させる。でも、術後内皮40%減少。翌日移植片脱落した2例は、ウイルス性内皮炎。
ネット上にあったインサーター: https://youtu.be/jTcVFKqiSK0
※これに似たものを自作した感じ・・
※ドナーは、プレピールのドナー。
※DSAEKよりもなるべくDMEKをするつもりだが、まだ発展途上だと。
4,頸部後屈困難な患者に対して、頭低位ベッドを使用し、白内障手術を施行した1例 坂井淳 大阪市大
以前、聞いた話。頸部後屈困難で、通常のベッドではどうしても手術できなかったので、ダ・ビンチ手術に使うベッド(Max30±3°傾斜可能)を利用して、頭を低位にして、なんとか手術できた。もともとダ・ビンチ手術は、頭低位で時間が長くかかるので、術中眼圧上昇が危惧されて、緑内障があると手術適応から外れることもあるようだが、今回は、短時間の白内障手術なので、問題ない?
5,外傷性毛様体解離に対する眼内灌流液を併用した毛様体逢着術 長嶋泰志 大阪医大
症例は、18歳男性、ソフトボール。32歳男性野球のボールでの打撲。3ポート作成して、眼内灌流液で毛様体を押し付けながら、強膜半層弁をつくり、強膜に切開創作成、灌流液が逆流を確認、直視下で毛様体を縫合していく(30°毎に1箇所)。
※写真は、昔経験した外傷性毛様体解離部のUBM。解離部位と非解離部位は、所見が異なっていて、解離部位を縫わないと治らない筈。
外傷性毛様体解離と脈絡膜剥離のUBM所見の検討 松原敬忠(関西医科大学), 臨床眼科 (0370-5579)59巻4号Page507-511(2005.04)