2008年 01月 25日
第13回大阪緑内障研究会 その3
アントシアニン(よく登場する超有名な抗酸化物質)についてですが、取り上げられたのは、そのへんで売っている怪しげなものじゃなくあて、カシス(黒房すぐり)に含まれるカシスアントシアニンン。ETレセプターに作用すると寒冷刺激過敏を正常化? 眼血流の増加? 眼圧に対する効果(眼圧下降)?もあるらしい・・・
そこで、カシスからアントシアニンを抽出して、内服させてみると、眼表面温度上昇が確認できた。そこで更に、 カシスアントシアニン50mg/日を6ヶ月間内服し、NTG治療の可能性があるかどうか、検証している最中だそうです。 もうすぐ結果が出るらしい・・・
※ブルーベリーはダメらしい?水溶性ですぐ排泄されるので・・・
※もし、科学的な検証がなされ、肯定的な見解がでたら、黒房すぎりの産地、青森市はパニックになるかも・・・
2、実践している緑内障の改良手術について
①free flap ad NPT
NVGに対して、 adNPT のフラップを縫わない手術で濾過効果を上げようと・・・
②セプラフィルム(コラーゲンシート)を用いた新しい緑内障手術
レクトミーの再手術で、フラップを開けて、レクトミーして、シートをはさんで、フラップを縫う。今のところいい・・
③硝子体手術+free flap pars plana filteration
※これもNVGに対して
※濾過手術の歴史は繰り返す?M先生、昔こんなことしてましたよね・・・
3、最後に、抗VEGF使用に対する警鐘??
癌関連網膜症:悪性腫瘍に随伴して、病的に眼内で自己抗体が作られる状況で、網膜色素変性類似の網脈絡膜変性を来すことがあり、肺癌などに随伴するCAR(Cancer-associated retinopathy)と悪性黒色腫に随伴するMAR(Melanoma-associated retionpathy)の2種類が知られています。原因は、リカバリンに対する抗体のようで、これをマウスの硝子体に入れると神経細胞に入り、細胞内の反応を抑制し、アポトージスを・・・演者は、この分野に精通しているようで、つまり、硝子体内へ投与された抗体は、神経細胞内に入り、障害を起こす可能性があると。そこから、今非常に注目を集めている、抗VEGFが、本当に安全だと言えるか? 硝子体投与という使い方がされているが、神経節細胞に取り込まれたら、CNSへ行く可能性はないか?将来薬害脳症の可能性はゼロか?薬害エイズ、薬害肝炎、人工硬膜によるCJと同じことにならないか・・・と警鐘を鳴らし、札幌医大では、やらないと宣言したようです?!
難しい問題で、私にはコメントしかねますが、一般的には大丈夫だと考えているからこそ、有名大学で多数例治療が行われているのだと信じていますが・・・