第38回関西医科大学眼科同窓会総会  その3 (360)

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セッション3 緑内障

9 、早発型発達緑内障の兄妹発症例
①兄:生後3日で初診。角膜径11mmで混濁。14日目にパーキンスで20/20mmHg。角膜径11/11mm。両眼角膜上皮性浮腫。視神経やや蒼白。両眼ロトミー施行。1週 間後、15/15。1ヶ月後に右眼角膜が、2ヶ月後に左眼角膜が透明に。眼圧も14-15。ただ、5歳で、20/20、精密検査で28/20・・眼圧上昇を確認。両眼ロト ミー施行。現在、14/15 with キサラタン。
②妹:生後6日目に角膜混濁に母が気づく。生後19日目に角膜11/11mm。右眼角膜混濁。22日目、入院して22/16mmHg。角膜11.0×10.5/10.5×10、CDR 0.7/0.6 、両眼ロトミー施行。29日目:眼圧10/12、47日目:右眼角膜透明に。ただ、眼圧測定困難で、全麻下での確認予定。

※早発発達緑内障の殆どは、孤発例だが、今回は、兄妹例。恐らく常染色体劣性遺伝(海外の報告では10%程度)。CYP1B1遺伝子変異が報告されているが、未検査。
※ 今回の特徴は、眼圧上昇の程度に比べて、角膜混濁が強い。だから、術前の眼底検査や隅角検査が困難だった。眼圧も結構大きく変動していた。角膜径もあまり大きくない。それでも、発達緑内障と診断し、ロトミーを行い、眼圧下降が得られると、時間がかかったが、角膜は透明になった。兄の方は、内皮撮影したが、正常だっ た?。隅角は、軽いhigh insertionがあるだけで、それ以外の先天異常は見られなかった。

10 、浅前房に対する周辺虹彩切除術後に増悪した虹彩分離症の一例
古い分類で言うなら、原発閉塞隅角緑内障の慢性型に軽い虹彩分離症を伴ったもの?虹彩分離症というのは、PIにしろPEAにしろ、触れば悪化するのでしょうね。ただ、虹彩分離症に対する対応もあるでしょうが、そもそも原発閉塞隅角緑内障としての評価は?最初に近医で眼圧35になったのは何故?PAS indexは?CDRの左右差は緑内障性視神経障害?。PIして、瞳孔ブロックが解除されて、眼圧が正常であれば(或いは少なくとも、GONを悪化させるほど眼圧高くないのであれば)、一部虹彩分離で隅角が閉塞している部分があっても経過観察でいいのでは?ましてや、内皮障害は、虹彩分離している方が軽い。何かしないとあかんの?

11、 緑内障点眼と角膜上皮障害  ○湖崎淳(湖崎眼科)

A0D0 52.5%

A1D1 32.3% A2D1 5.6%
A1D2  3.5% A3D1 2.2%
A1D3 0.3 % A3D2 0.1%

点眼本数が多いほど、点眼回数が多いほど、SPK多い。日常臨床の一断面としては実に納得できる結果ですが、細かな分析がしにくいですね。当然ながら、トラボはラタノより角膜上皮障害が軽いですし、私なら、角膜が弱い眼の場合、次の点眼として、BACフリー点眼を選びます。日点のPFシリーズ(チモレート、カルテオロール、ニプラジロール)とか、わかもとのニプラジロールでしょうか。
解析するなら、例えば、患者さん毎に、BAC濃度×点眼回数×点眼期間を指数化して、これとSPKの程度をみればどうでしょうか。あるいは元々のドライアイの程度の関与も検討してみたらどうでしょう。

12 、抗緑内障点眼栗PG製剤の使い分けは? ○山下秀明(山下眼科)
私の個人的見解ですが、ラタノは10年以上の実績があり、特に問題ない薬です。ただ、重篤な角膜障害を来すことは殆ど経験ありませんが、よくみれば、ごく軽度の角膜上皮障害があり、この点に関してはトラボはBACフリーな分当然有利。少し充血しやすいですが。タフルは出たばかりですが、現時点では、好印象です。
by takeuchi-ganka | 2009-05-20 13:44 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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