2009年 11月 02日
第2回眼科臨床クイックレビュー@ロイヤルホテル (406)
1、ロービジョンケアのコツ:仲泊聡先生
(国立障害者リハビリテーションセンター病院 第三機能回復訓練部部長)
通常ロービジョンケアの話と言えば、ルーペ、読書器など?更には、盲導犬、点字など?
WHOの基準で、全盲 < 3/60、ロービジョン < 6/18。日本のロービジョン人口は、100万+α(しかも、かなり高齢)
①患者の所得・所属・生き甲斐に注目して情報収集と情報提供。
ロービジョンとなり、ともすると孤独になり絶望の淵に立つ人に介入し、物的・人的環境整備を整える。
家庭内自立・就学・就職への補助を行う・・・。
眼科医からロービジョンクリニックへの誘導
スマートサイト:アメリカで、0.5以下の視力、20度以下の視野の全ての患者さんに対して渡すパンフレット、ここにはロービジョンの情報が満載されている。これをきっかけにすることもできる。つまり、すべてのロービジョンの対象になる可能性のある患者さんに情報を提供する。
②患者が視覚の喪失を諦められないという心境を受け入れ、失明の認識を押しつけない。
失明宣告なんかしない・・。患者さんは諦めていない。敗戦処理じゃない。
※Age-dependent effects of RPE65 gene therapy for Leber's congenital amaurosis: a phase 1 dose-escalation trial. Lancet. 2009 Oct 23.
遺伝子治療で、失明から生還・・。こんな例もあるのだから
③医療の中で全てを解決しようとせず、様々な領域の協力者を集め連携を図る。
※神奈川には、神奈川ロービジョンネットワークがあるが、これを全国規模にしていく必要がある・・・
神奈川ロービジョンネットワークにロービジョン関連の情報が満載されています。参考にしてください。
中途失明者の復職支援のサイト タートル
行政を含め多種多様な方々の協力体制が不可欠だということですね。
クイックレビューは初めて出席しましたが、30分間はちょうどよい時間だと思いました。