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第20回日本緑内障学会 その2  (414)

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構造と機能2

207 スペクトラルドメイン光干渉断層計による緑内障患者の短期観察期間での黄斑部網膜菲薄化進行の検出 京都大
RTVue-100
AGISスコアで進行なしと判定された21眼について。RTVue-100を用いて視神経周囲神経線維層(cpRNFL)厚と黄斑部網膜内層(GCC)厚を計測。 1年間みて、MDは有意の変化ないが、cpRNFL厚は、-4.88μm/年、GCC厚は-5.35μm/年と有意な菲薄化。
※今、この機種デモ中なのですが、このGCCは恐ろしく有用。確実に緑内障診断能力をグッとアップしてくれます。

208 Polar Graphによる視野表現方法とSLO(F-10)で得られた実際の網膜神経線維走行パターンとの比較 近畿大
 Octopus EyeSuite perimetry に搭載された視野解析プログラムPolar Graph上に表現される神経線維障害と実際の神経線維走行(ニデックのF-10で得られた明瞭なNFLD像)の相違を検討。
※そこまでする必要あり?ただ、地道に努力されている姿勢には敬服します。

209 Preperimetric glaucoma における黄斑部神経節細胞層の観察 京都大
スペクトラリス
ハンフリー正常(24-2)、視神経乳頭ステレオ写真で緑内障と判定(結構古典的手段?)したPreperimetric glaucoma をSpeckle-noise reduced spectral-domain optical coherence tomography つまりスペクトラリス(50枚以上の加算平均)で見たら、GCL菲薄が見つかった・・・。
※RTVue100と異なりマニュアル計測ですが・・・
局所性障害(上下一方のことあり。上<下)とびまん性障害あり。
※GCLが先に変化する理由は?GCLが集団で死んだとすれば、その部位のGCL厚みに直結するでしょうが、その部位のRNFL厚はその部位以外のGCLにも影響されるので、鋭敏さに欠けるってこと?

210 視野障害とOCT・HRT2の関連  ひらかた山岸眼科
3D OCT-1000 (MK2 ver3)
A:正常、B:視野障害軽度、C:-6dB以下、D:-12dB以上
障害部位の完全一致 OCT:B27、C17、D29、E11 HRT2:B 2、C 7、D 6、E 0
セクター別一致     OCT:B59、C74、D81、E72 HRT2:B15、C26、D43、E48
全不一致        OCT:B35、C13、D 2、E 0
※HRT2に比べて、OCTとHFAの一致率が高い!
※HRT2は、使ってますが、測定原理やソフトウエアの問題もあり、高いレベルで評価できない眼が結構多かったり、画像上は検出できているノッチが、自動診断で判断されなかったりしているので、実際の一致率はこんなものかもしれません・・・。


211 開放隅角緑内障のOCTを用いた乳頭周囲網膜神経線維層厚と視機能との象限別相関:乳頭形状分類の有用性 東北大
OCT3
乳頭形状分類
FI :Focal Ischemic(リムが保たれていてノッチあり)
MY:Myopic(傾斜乳頭、耳側コーヌス)
SS:Senile Sclerotic(全周性ハロー、なだらかな陥凹)
GE:Generalized Enlargement(全体的に陥凹が広がる)
RNFT 平均とMDの相関:0.57(S:0.48、T:0.42、I: 0.57、N:0.21)
MY:0.64、GE:0.59と高いが、SS:0.53と低く、FIでは相関なし。
※部位別にはISTNの順で、形状ではMY,GEがOCTと評価が一致しやすい。ただ、器械がOCT3.....
by takeuchi-ganka | 2009-11-22 14:17 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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