近視治療2
2006年 03月 17日
だけど、一般に、視力が良くなったとか、悪くなったとか言うのは、裸眼視力のことを言うのでしょう。我々は、裸眼視力が、0.1だとして、それが、1.0以上の視力になるのに必要な矯正レンズ度数で、その眼を評価します。そのレンズが、-1.0Dの凹レンズだと、その眼は、-1.0Dの近視と表現します(VA=0.1(1.0×S-1.0D)。 この方が客観的で、再現性があるからです。たまたま裸眼視力が0.1だった眼の中には、実は様々な病的要因が考えられ、その要因が、近視なのか、調節痙攣なのか、角膜乱視なのか、網膜そのものに要因があるのか、屈折異常が放置された為の弱視なのか・・・などなど、その判断に悩むのです。このように、視力が低下するといっても、様々な要因があります。これを全て列挙すればきりがないので、ここでは差し控えますが、そこを客観的に正しく評価した上でないと、怪しげな視力回復器具(運動)、なんやらソニックとか、○×眼筋運動も、ただただ悲しい結末を迎えるばかりです。将来ある子供たちが、ただの近視ならいいのですが、遠視や斜視やその他の眼疾患が原因で裸眼視力が低下し、それが治療可能な状態の時に、無駄な民間療法が加えられ、ゴールデンタイムを逃してしまうようなことあれば、悲劇です。いいこと(???)は、何でもトライしてみるってのはいいかもしれませんが、癌が治るという民間療法が無効で、病院の来られた時は、末期癌であったってことがあるそうです。癌じゃないから、いいってことはないでしょう?