中心性漿液性脈絡網膜症 その2 (449)

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 医学の進歩は目覚ましいものがありますが、本疾患(CSC)の現在の治療は、今でも網膜光凝固です。FAGして、漏出点を弱く焼く・・この基本は25年間不変?脈絡膜循環に対する理解が深まったものの、治療といえば、旧態依然?脈絡膜循環障害に対する薬物治療はまだないようです。ステロイドは全く逆効果のようだし・・
 この疾患は、自然治癒傾向があり、発症初期においては、しばらく待つという事もあるようですが、慢性化した状態(longstanding chronic central serous chorioretinopathy)は問題になっていて、視力0.1以下が5%とも言われおり、この部分を回避するためにも、良好な視力を維持するためには、再発することも考慮に入れた上で、発症する度に光凝固することが基本で、中心窩外のactive leaking sites (ALS) の治療としては、通常の網膜光凝固の適応で、中心窩に近い病巣や慢性化した病巣に対しては、様々な治療が考えられているようです。

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①low-fluence photodynamic therapy
 元々は加齢黄斑変性に対する治療で、CSCにも有効な事が報告されています。急性期にも有効なのかもしれませんが、保険適応外治療なので、通常は保険適応治療が優先され、報告されているのは、遷延化した場合のみのようです。通常量の半分量のビスダインでPDT。これで、脈絡膜血管の漏出を抑える。二次的三次的な障害である網膜色素上皮の破綻部位を網膜光凝固するよりは、病態に応じた治療のような気がします。
Reibaldi M et al: Standard-fluence versus low-fluence photodynamic therapy in chronic central serous chorioretinopathy: a nonrandomized clinical trial. Am J Ophthalmol. 2010 Feb;149(2):307-315

②bevacizumab
 脈絡膜血管の透過性亢進というこの疾患の本質的な部分にVEGFが働いている?ので、この抗VEGFは有効なようです。これもより病気の本態に迫る治療?ただ、個人的には、acute CSCにアバスチンの硝子体注射は抵抗ありますが・・
Seong HK et al : Intravitreal bevacizumab to treat acute central serous chorioretinopathy: short-term effect. Ophthalmologica. 2009;223(5):343-7.

③Subthreshold diode micropulse (SDM) photocoagulation
詳しくは知りませんが、この弱い瘢痕を残さない光凝固が有効なら、かなり中心窩に近い漏出点でも、中心窩が漏出点でも?治療対象になるのかもしれません。普及すればこれがファーストチョイス?
Chen SN et al : Subthreshold diode micropulse photocoagulation for the treatment of chronic central serous chorioretinopathy with juxtafoveal leakage. Ophthalmology. 2008 Dec;115(12):2229-34.
by takeuchi-ganka | 2010-05-10 16:03 | その他 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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