第二回大阪黄斑セミナー (496)

f0088231_1335444.jpg 最近週末になると、製薬会社主催の勉強会がメジロ押し。今回は、友人のT教授が代表世話人をされている黄斑セミナーをチョイス。かっぱ横丁近くのレトロな喫茶店で珈琲を一杯飲んでから、エコルテホールへ。会場入り口で、大好きなM先生発見。もう70歳になられたようですが、年令なんか全く感じられません。相席して聴講。

第二回大阪黄斑セミナー@エコルテホール

製品情報 ルセンティス®硝子体内注射液2.3mg/0.23ml ノバルティスファーマ㈱
高いエビデンスに支えられ、この疾患(加齢黄斑変性)の治療は、N社が圧倒的市場占有率のようで、N社は、ネットやテレビCMを通じてキャンペーンを行い、更なる患者発掘に努力されています。もっと多くの患者を、もっと早期の状態で、治療開始すべきだと・・・。確かにその通りなのですが・・
加齢黄斑ドットコム   
早期発見キャンペーン 

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患者さんへ 
この早期発見の為のツール:アムスラーチャートは、非常に有用です。加齢黄斑変性に限らず、網膜静脈閉塞症、糖尿病網膜症、網膜細動脈瘤、黄斑部毛細血管拡張症、網膜硝子体牽引症候群・・・・・どんな疾患でも、黄斑部に浮腫・剥離・出血・・・など異常があれば発見してしまいます。とても便利なツールですので、異常があれば、早期に受診をお願いします。
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一般講演
①網膜色素変性症に対する自動動的視野測定の試み 近大

この演題は、網膜色素変性症がテーマでしたが、ハンフリーに代表される静的動的視野計は、網膜色素変性症でも緑内障でも、少し進行してしまうと、真黒なデータになってしまいます。30度より外側の視野測定も困難です。と言っても、ゴールドマン視野計(GP)オリジナルバージョンは既に07年に発売中止となっています。当院にも、国産のGPはありますが、この視野計は、優秀な視能訓練士とセットでないと機能しません。何とか、関西医大とのコネを背景に優秀な視能訓練士を確保できていますが、それこそが、GPの欠点なのです。そこで、近大はGPで視能訓練士がいなくても、高いレベルの視野測定を可能にする為に、自動の動的視野測定プログラムの開発を続けておられます。このGPの正当な後継がオクトパス900のようで、この機種には半自動プログラム(GKP)が搭載されており、現在完全自動のプログラムKの完成度も高まっているようです。詳細は不明ですが、正常な視野データと異なる線が引かれた場合、測定点を追加するようで、分離した視野とか応答不安定な患者相手では問題があるようですが、完成までもう少し?私はGKPで十分のように思いますが。

※オクトパス900

②自然軽快した黄斑円孔を伴う近視性黄斑分離症の1例 関西医大枚方
 高度近視眼の黄斑部網膜の微細な変化は、OCTが最も能力を発揮する病態です。高度近視の網膜は非常に見にくく、出血・剥離・円孔・萎縮などが出来上がるまで見守るだけでしたが、OCTにより、実は孔があく前に、分離していることが明らかになったり、孔があく過程が明らかになったり、そこに手術が介在可能にもなってきました。この発表は60歳女性、中心暗点を主訴に来院、分離と黄斑円孔が混在し、やがて剥離に。手術を拒否されたので、経過を見ていると、剥離が自然治癒。その後分離が再発し、再度剥離になったが、1年ぐらいの経過で剥離は再び消失。視力は初診時の0.2から0.5まで回復。
 このようなケースは本当に稀なのでしょうか?分離、円孔、剥離の形成過程が明らかにされ、それを手術的に予防・治療することが可能になり、見つけ次第手術しているとすれば、拒否された症例の中でしか自然回復症例に遭遇しないのでは・・・。今回は、PVDといっても、そんなにスパッと剥離している訳じゃなく、僅かな線維が残っていて牽引が残存。それが解除されたり再度強まったりってことでは・・。そんな微細な変化は実はOCTでも見えていないようです。

※常々思っていたことですが、裂孔原性網膜剥離で剥離が黄斑部、中心窩に及ぶと、一気に視力は低下し、剥離が回復しても、視力が完全に戻ることはありません。ところが、例えばCSCや原田病で剥離が中心窩に及んでも、視力はほぼ完全に回復します。これは何故?。今回の症例でも、途中、数ヶ月間黄斑部網膜は剥離しています。でも、視力は低下していない。推論ですが、裂孔原性網膜剥離の場合、硝子体側から網膜下に液化した硝子体、つまり水が流れ込みます。この水の流れが視細胞にダメージを与えているのでは?裂孔がなければ、剥離といっても閉鎖空間なので、水の流れは無く、視細胞のダメージが少ない・・・。少し妄想してみました。

③加齢黄斑変性病巣のSD-OCT所見 阪大
加齢黄斑変性をOCTで分類。病巣(脈絡膜新生血管)が網膜色素上皮より下にあるタイプA(65%)、網膜色素上皮より上にあるタイプB(10%)、両方にあるタイプC(25%)。
タイプAは殆どがoccult with no classic 、タイプBは、predominantly classic、タイプCは、predominantly classicとmimally classic が半々ぐらい。要するに、FA分類とOCT分類はほぼ一致するということなのでしょうか・・
※質問者の意図は?uzai・・・

④LSFG-NAVI™を用いたRanibizumab投与前後の視神経乳頭組織血流変化の検討 大阪医大
 レーザースペックルフローグラフィーで、眼底の任意の部位の血流量の変化が測定できる便利な機械です。ルセンティスを硝子体内投与すると、1ヶ月間は乳頭全体の平均血流量は減少しているようで、3か月で元に戻る?毎月注射すれば、回復する暇がない?もし、緑内障を合併していたら怖くないのでしょうか?

※LSFG-NAVI™

⑤光線力学療法に再発したポリープ状脈絡膜血管症のインドシアニングリーン蛍光造影所見 市大
PCVにPDTして、再発した場合、PDTはどのように変化したか?フォトショップを使って比較検討。結果、再発した場合、異常血管網そのものが発達していることが多く、異なる部位で再発。脈絡膜血管そのものの変化は少ないらしい。
※質問者の意図?

座長報告
ANZSRS Medical Retina Symposium 2010参加報告 市大 河野先生

 ノバルティスによるルセンティス・ユーザーのシンポジウム。
 要するに、毎月投与がゴールドスタンダード!? PDT併用より、単独投与を毎月続ける。再発してこなくなるまでいつまでも・・・AMDだけでなう、DMEやRVOにも有効で、やがてTsunami of Anti-VEGFに襲われる?

特別講演
同定困難な黄斑所見の画像解析 桑園むねやす眼科 竹田宗泰 先生

 非常に多くの話をされたのですが、疲れてきたのに加え難解な内容にノックアウト。途中退場・・・
 共焦点走査型ダイオードレーザー検眼鏡:F-10の検査結果、特に徹照法のようなレトロモードが話の中心。
http://www.nidek.co.jp/products/diagnosis/f-10.html
 ドルーゼンやBasal lamina drusenがレトロモードでよく見える?例えば、ドルーゼンが形成される前の網膜色素上皮の微細な変化さえ検出可能?
by takeuchi-ganka | 2010-10-24 13:40 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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