第二回関西Glaucoma Update その2 (523)

大阪城梅林
f0088231_1619816.jpg

2、緑内障診療の進め方 白土城照 先生(四谷しらと眼科) 

特に、NTGの治療について。流石白土先生、情報量は半端じゃないし、ありきたりの治療方針でもない・・。
先ず、唯一の根拠:CNTGSは30%以上眼圧下降させると進行しない。ただ無治療でも進行しないケースも・・・・その解析・・・
http://takeganka.exblog.jp/7407998
無治療でも進行しない人の特徴
1 片頭痛がない
2 エントリー時に乳頭出血がない
3 男性
4 固視点近傍暗点がない
5 CD比小さい
(片頭痛のない人や男性が進行しない・・・というのはそれなりに将来を予測するサインでしょうが、CD比が小さい・・というのは、どうでしょう。これに関しては、乳頭と視野が一致している事に加えて、乳頭に出ている緑内障変化が既に視野に現われていて、それ以外乳頭のダメージが少ない状態らしい。局所的な変化が強い乳頭。講演の中で何度かコメントされていましたが、明らかな乳頭変化が見られるのに、視野変化がない人は後で視野変化が出やすく、乳頭に現われている変化が既に視野変化と一致している人は、その後の視野変化が出にくい・・・らしい。だとすれば、将来を予測するサインではなく、現状の解析にすぎない?エントリー時の出血も同様か・・)
次に、こんな薬を服用している人が進行しにくかった・・
1 カルシウム拮抗薬(降圧薬)
2 アスピリン
3 高脂血症薬(Simvastatin)
Simvastatin and disease stabilization in normal tension glaucoma: a cohort study.
Leung DY, Li FC, Kwong YY, Tham CC, Chi SC, Lam DS. Ophthalmology. 2010 Mar;117(3):471-6.

次に治療下では・・・
1 夜間血圧が低い(Nocturnal dip)⇒進行しやすい。チモは危険?
2 Nocturnal dipより、実は、平均眼灌流圧変動の大きい人が進行しやすい・・・が真実。
3 仰臥位眼圧上昇は悪化因子だが、これと血圧との関連はまだ不明
4 脊髄圧 < 眼圧 だと緑内障になりやすい!
以前の投稿から引用しますと、『緑内障患者さんは、IOP > CSFとなっている?!神経線維は、1000本づつ程度の束になり、Lamina cribrosa(LC)の孔を通過しますが、この孔が上下では大きく、IOP > CSFであればLCは後方へ屈曲した場合、歪みが強くて神経線維障害を引き起こしやすい。外側膝状体から神経節細胞への神経栄養因子がこれで遮断されると、神経節細胞は、生きていても仕方ないと判断して死にいたる・・・・。これが緑内障の本質だと・・・・・。』本当にこれが真実なのでしょうか?
http://takeganka.exblog.jp/11494824
http://takeganka.exblog.jp/9427209
流石、人権の定義が異なる国、それを前向きスタデイで証明?!(追試不可能なスタデイ・・・ただ、説得力はあり?)
Cerebrospinal fluid pressure in glaucoma: a prospective study. Ren R, Jonas JB, Tian G, Zhen Y, Ma K, Li S, Wang H, Li B, Zhang X, Wang N. Ophthalmology. 2010 Feb;117(2):259-66.
5 カルシウム拮抗剤:フルナールが有効?⇒パーキンソン症状が出て発売中止(1999)
6 カルシウム拮抗剤:ブロミンカミンに視野進行抑制効果あり?発売されない。
7 カルシウム拮抗剤:ニルパジピン(進行抑制効果あり)⇒日本緑内障学会で本格的スタデイへ
8 Ginkgo biloba(イチョウの葉エキス)で有効だった(Ritch R)。ドイツの葉がいいらしい・・?少なくとも、Ritch Rは本気?
Complementary therapy for the treatment of glaucoma: a perspective. Ritch R.
Ophthalmol Clin North Am. 2005 Dec;18(4):597-609.

9 メマンチン:期待されたが効果なし。
10 The Low-pressure Glaucoma Treatment Study(LoGTS) ブリモニジンVSチモ。ブリモニジン群はアレルギーで36%脱落。そうでなければ有効?苦しい結果・・
A Randomized Trial of Brimonidine Versus Timolol in Preserving Visual Function: Results From the Low-pressure Glaucoma Treatment Study Krupin T, Liebmann JM, Greenfield DS, Ritch R, Gardiner S.
Am J Ophthalmol. 2011 Jan 21.


続く・・・
by takeuchi-ganka | 2011-03-05 16:20 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31