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小胞体ストレス  (602)

小胞体ストレス  (602)_f0088231_18531673.jpg

大学の若手の研究者の論文のぞき見シリーズは、
1,自分も少しばかり関わったオルニチン
2,カルパイン阻害剤とオートファギー
3,PARP阻害剤
殆ど理解できないまま3本書きましたが、最後が、『小胞体ストレス』です。この言葉も、恥ずかしながら初めてでした。

タンパク質の加工工場と呼ばれる小胞体の中では、正しい構造をしたタンパク質は折り畳まれて加工され、細胞外へ分泌されて目的の場所に運ばれるようですが、異常な構造を持ったタンパク質は折り畳まれず、小胞体内に蓄積して、機能障害を来すと言われています。これが小胞体ストレスで、様々な疾患に関わっているらしい。
アルツハイマー病から始まりパーキンソン、躁鬱、糖尿病、動脈硬化症、リウマチ、ウイルス感染、がんなど、非常に多岐にわたる疾患において、小胞体ストレスとの関連が分かってきたようです。またストレスを受けたままでは細胞は死んでしまうので、それを回避するシステムが備わっていて、小胞体ストレス応答と呼ぶらしい。
 例えば、膵臓のランゲルハンス島のβ細胞はインスリンを分泌していますが、このような分泌型の細胞は、常に細胞内でタンパク質の加工を行なっている訳で、当然、異常タンパクも発生し、小胞体ストレスも高いようです。これにより、β細胞がアポトーシスに陥ると、糖尿病が悪化し、β細胞には更なるストレスがかかると言われています。糖尿病の悪化を止めるには、β細胞にかかる小胞体ストレスを減らすことが必要・・・と、理解しやすいシナリオですが・・・、眼において

Increased expression of tight junctions in ARPE-19 cells under endoplasmic reticulum stress.
Yoshikawa T, Ogata N, Izuta H, Shimazawa M, Hara H, Takahashi K.
Curr Eye Res. 2011 Dec;36(12):1153-63.

 網膜色素上皮に小胞体ストレスを与えると網膜色素上皮のタイトジャンクションが強化される。これが、加齢黄斑変性の発生病理に関わっている?加齢黄斑変性を発症している眼の網膜色素上皮が小胞体ストレスを受けているかどうかは不明のようだし、私には理解不能。オチなし。
by takeuchi-ganka | 2012-04-11 18:53 | その他 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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