老眼について (637)
2012年 09月 25日

秋らしい綺麗な空なので、思わずパチリ。今日は、手術もなく、友人の有名教授に代診させておいて、朝から近所の歯医者に行って外れた詰め物を入れなおしてもらい、時間が余ったので、チョット気になるテーマについて書いておきます。贅沢な朝です。
50歳以上になれば、他覚的調節力はゼロとなるが、焦点深度が深くなり自覚的調節力は1.0Dほど残るようです。もし、もともと左右差のある近視があり、片眼が-1.0D程度(軽い近視)なら、合わせて2.0Dで、50cmでも明視可能で、高齢になっても、近くが見える・・・私は老眼がない・・と威張る事が出来るのでしょう。つまり、屈折度数(近視や乱視の程度)、左右差、瞳孔の大きさ、高次収差(?)、更には所持眼鏡・所持コンタクトレンズの度数によっては、50歳を過ぎても近見視力低下を感じること無く生活されている患者さんはおられるでしょう。ただ、それは、たまたま諸条件が重なって、近見視力低下を感じていないだけで、医学的な定義での老視、つまり調節力の低下が無い訳ではなく、ましてや、怪しげなトレーニングを行なっても調節力は回復しません。平均的には、45歳を過ぎて、近くが見にくい為に様々な症状(目の疲れ・痛み・頭痛・肩こり・・・)で苦労されている方は、適切な眼鏡の作成をお勧めします。その時には、決して安いという理由だけで、選んではいけません。
私は眼鏡を常用しているので、理解不可能ですが、世の中には老眼を眼鏡なしで克服する為に手術する人さえいます。多焦点眼内レンズを入れたり、角膜内にピンホールを埋め込んだり(インレー)、FSレーザーで角膜実質を切開したり、角膜を熱凝固で変形させたり、実に様々です。測定機器と角膜手術機器の進歩によって、今後どんな展開があるのか予想もつきませんが、現時点では、眼鏡を工夫すれば快適に生活出来る眼には眼鏡をチョイスすべきだと思います。世の中の流れを見ていると、眼鏡をかけなくてすむように、手術するのに何十万もかけるけど、眼鏡には1万円すらかけたくないようです。テレビで特集を組まれたり、派手なCMが流れていると、あたかもそれが常識であるような錯覚にとらわれるのでしょうが、商業資本が投入される方法が常に正しいとは限らないと理解して欲しいものです。
いつもブログを拝見させていただいています。
ありがとうございます。
ほんとに先生のおっしゃるとおりだと思います。
レーシックに反対というわけではありませんが、健康な角膜に手術するなんて・・。
現在35歳ですが、角膜内皮細胞は両眼とも1800程度。
滴状角膜もあり、将来心配と言われました。
今から少しドキドキしていますが、みんなにはもっと自分の眼を大切にしてほしいと思います。
さてひとつ教えて頂きたいことがあります。
滴状角膜は一般の開業医の先生のところの細隙灯顕微鏡で見ることができるのでしょうか。
引っ越しで別の開業医の先生に診ていただいたところ、滴状角膜 はこの機械(スリットランプ)では診ることが出来ないので、大学病院を勧められました。
??となってしましました。
ご回答を頂けると、たいへんうれしいです。
やはり遠くても前の居住地の先生のところで診ていただこうかと思います。
我が家も以前犬を飼っていたので、ブログの可愛いワンちゃんの写真に癒されてます。
時々はワンちゃんの話題も期待しています。
ありがとうございました。

