第392回大阪眼科集談会 その1 (661)

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今年最初の集談会に出かけて来ました。この日は、この後、ちょっとおしゃれなイタリアンで、小さな眼科勉強会の新年会があるので、気合を入れて聴講しました。最後の遺伝子の話でフラフラになりましたが・・

第392回大阪眼科集談会 毎日新聞オーバルホール

1,間欠性外斜視に対する後転短縮術の戻りを軽減する試みの検討 
外斜視の手術で、内直筋は短縮し、外直筋は後転しますが、内直筋の通常の縫着に加えた追加縫合の方法(X字縫合2つVS U字縫合2つ)で、手術効果の戻りに差が出るかどうかの検討。結局差がないと・・・。戻りは緩みとは関係ないようで・・。

2,Mooren潰瘍における角膜形状解析および視機能の評価
CASIAを用いた角膜形状解析(フーリエ解析)で、Mooren潰瘍が視機能に与える影響を評価。病変が角膜中央に近いほど、影響が強い・・。Axial power map が病変が遠いとC字型、近いとカニ爪型に・・。

3,脳外科手術時にポピドンヨードの誤入により重篤な角膜内皮障害をきたした1例
脳外科手術後、術野消毒に使ったポピドンヨード原液によると思われる角膜上皮・内皮障害が発生。重篤なのは、内皮で600-700程度に・・

4,Fuchs角膜内皮ジストロフィーにおける滴状角膜と視機能の関係
FECDにおけるguttae と視機能の関係。ニデックのCEM-530を用いて、guttae面積を計測して、logMAR視力、文字コントラスト感度、そしてStraylight値(C Quant)を用いて視機能評価。当然?、guttae面積は視機能と関連している。この分野の理解が深まれば、成績の悪いFECDに対するDSAEKを、視機能評価しながら、早期手術に・・?
http://www.oculus.de/en/sites/detail_ger.php?page=499

5,顕微鏡的多発血管炎に生じた周辺部潰瘍と強膜炎
周辺部角膜潰瘍や結節性強膜炎で初発した顕微鏡的多発血管炎。当初、リンデロン点やシクロスポリン点で治療したが、潰瘍には有効だが、強膜炎には無効。プレドニンとアザチオプリン(AZP)内服が有効であった。

6,高密度視野測定を用いた緑内障患者に対する異常検出能について
通常の視野検査30-2(24-2)で6度間隔。10-2でも2度間隔。今回はオクトパスのカスタムを用いて、0.5度間隔の高密度視野測定を・・。通常の検査で見逃してしまうような僅かな視野変化も見逃さない。ただ、当然ながら時間がかかるので、上手く運用しないと大変そう・・。

7,抗パーキンソン病薬の内服により発症したと推定される両眼急性原発閉塞隅角緑内障の1症例
建前を振り回すと・・・・・UBM画像をもう一度詳しく見たいですが、どうもこの症例は、脈絡膜剥離に伴う毛様体の位置の変化に伴って2つの形態変化が起こっていそう。ひとつは、チン小帯の緩みを介して、水晶体が厚くなって、前方へ移動する。もう一つは、毛様突起がより前方を向く事による狭隅角化。これは、原田病や網膜剥離の輪状締結術後の閉塞隅角緑内障と類似した、瞳孔ブロック機序の関与が少ない続発閉塞隅角緑内障。だからこそ、両眼ともLI前に1.5mm程度の前房深度が、サンピロ入れると1.2と更に極端に浅くなり、最終的に2.4mmと深くなった。本来、アトロピンを投与して、経過を見ればレーザー虹彩切開術は不要であったかも知れないケースのような気がしました。また、レーザー虹彩切開術前にサンピロ入れて、前房深度1.2ぐらいになれば、内皮障害も危惧されます・・・。ただ、いざ症例を目の前にすると、レーザー虹彩切開術したくなるかも・・。
※マドパー配合薬投与+腎機能障害による、レボドパ濃度上昇が何故毛様体脈絡膜剥離を引き起こしたのだろう・・・?

8,急性緑内障に視神経症が併発した1例
サルコイドーシスによるぶどう膜炎に続発した緑内障。一応アタックのようで、レーザー虹彩切開術して眼圧下降したが、視力改善せず。ステロイドパルス行なって、少し視力改善したが(手動弁⇒0.5p)、高度の求心性狭窄を残したまま。何故?IONでは?

9,加齢黄斑変性におけるルセンティスの無反応例と反応不良例
最初から反応が悪いノンレスポンダーと途中で無効になるタキフィラキシーの検討。ノンレスポンダーが12.3%、タキフィラキシーが4.5%。occult with no classicが多い。

10、網膜色素線条症に合併した血管新生黄斑症に対する抗VEGF治療長期成績
再発が多いので、長期の成績はあまり良くない。Ⅱ型が殆ど。ベバシズマブ注射はを1から25回。平均12回。5年経過して、平均視力若干低下。14%に滲出性変化残存。

11,脈絡膜新生血管を生じた脈絡膜骨腫のSD-OCT所見と臨床経過
CNVと関係なく視力低下することもあるかもしれないが、今回の症例はCNVにともなって視力低下。5年で26%,10年で45%視力低下。10年で56%が0.01以下に・・・長期予後不良。
by takeuchi-ganka | 2013-02-03 15:20 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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