フォーサム 2013 大阪 その2 (692)

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天六界隈をうろうろと・・・

第50回日本眼感染症学会 特別講演 石橋康久
真菌とアメーバと眼


真菌性眼内炎
この非常にキャラの強い先生の話は楽しみだったので、急いで駆けつけたのですが、冒頭の1/3ほど聴けず・・・・残念。着席したときは、真菌性眼内炎の分類のスライド。

真菌性眼内炎(石橋分類)
1期: 前房内と硝子体中に炎症性細胞の遊出する時期,
2期: 後極部に円形白色病変をみる時期,
3期a:上記に加えて硝子体中に軽度の限局性の混濁をみる時期,
3期b:限局性の硝子体混濁が中等度以上になる時期,
4期: 上記に加えて網膜剥離がある,または高度の硝子体混濁のため眼底が透見できない時期


病初期は、抗真菌剤の全身投与が基本。3aと3bの間で手術適応が発生すると・・。つまり、3期aまでなら、薬物で治る可能性が高いと言うこと。

アカントアメーバ角膜炎
1)症例
1988年本邦初の報告
23歳男性 ソフィーナ装用したまま就寝した後角膜病変。真菌症?
検鏡して、アメーバを疑った・・
その後、徐々に報告は増加して、08年には70例以上。大体、アメリカの10年遅れで、日本に・・。
問題は、とあるメジャーなメーカーの使い捨てコンタクトレンズと同社のMPSが日本に入ってきてから?!アメリカで既に発生していたので、わかっていた筈なのに、何故無批判に導入したのか?(これではミドリ十字の血液製剤と同じじゃないか・・・と) 簡便さを追い求めて、低い消毒力をチョイスしたことが、諸悪の根源?
石橋分類
初 期 : 上皮下混濁(点状・斑状・線状)・偽樹枝状病変・放射状角膜神経炎・・※自然によくなったり、移動したり・・・
移行期 : 中央にリング状病変
完成期 ; 輪状浸潤、円板状浸潤

2)治療
治療は、確実な方法なし
※3者併用療法 ①擦過(スパーテルで・・)、②抗アメーバ薬点眼:抗真菌や消毒薬、③全身投与:抗真菌剤、
3)増加の原因
消毒力の低下、コンタクトレンズ保存ケースの汚染
消毒力:煮沸が100としたら、2ステップタイプの過酸化水素消毒は60以上と消毒力強いが、MPSや1ステップ過酸化水素、1ステップヨードの消毒力は10程度と低い。

講演の冒頭に熱が入って長引いたのか、このあたりで、時間切れに・・
どうも、コンタクトレンズケアは、企業論理と医学倫理がぶつかるようで、コンタクトレンズケアが便利になるように企業が工夫する裏側で、アカントアメーバ角膜炎のリスクは高まっているようです。


第50回日本眼感染症学会・第56回日本コンタクトレンズ学会総会 合同招待講演
Brien Holden
Myopia Control – The Best Way Forward. Contact Lens Related Infection.

http://www.brienholdenvision.org/

メインホールに戻ると、英語の講演でした。何故か日本ではイマイチ盛り上がっていないMyopia Controlの話。近視を抑制できれば、せめて高度近視だけでも予防できれば、それによる不可逆的視力障害を防ぐ事ができると考え、世界中で様々な試みが行われている。周辺部の遠視性defocusを矯正する眼鏡やコンタクトレンズを使ったスタデイが行われ、眼鏡で30%、コンタクトレンズで50%近い近視抑制効果が得られている。
 また、アトロピンの効果は高いが、副作用の問題があり、現在低濃度アトロピンでスタデイ(ATOM2)が行われていると・・。7-methylxanthine全身投与による近視抑制トライアルも行われている・・・・。
by takeuchi-ganka | 2013-07-17 16:23 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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