フォーサム 2013 大阪 その3 (693)

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なかなかのシメ

第50回日本眼感染症学会・第56回日本コンタクトレンズ学会総会 合同シンポジウム
カラーコンタクトレンズについて考える


1,今、眼科医は何をすべきか?眼障害調査の結果からカラーCLの将来を考える
渡邊潔(ワタナベ眼科)

コンタクトレンズユーザーは1500~1870万(09年)
09年から度なしカラーコンタクトレンズも雑品じゃなく、コンタクトレンズとして扱われるようになり、厚労省の承認を受けたカラーCLは09年の10品目から13年1月21日現在258品目と急増。
2012年に日本コンタクトレンズ学会が行ったカラーCLの眼障害調査によると、395例の報告例の97.7%が女性。特筆すべきは、15~19歳が40.5%と多い事。装着しているカラーCLのメーカー不明が64%、レンズ名不明も63%。障害を起こしたカラーCLの90%が厚くて酸素透過性が低いグループⅠと推定される。安全性の高いグループⅡやⅣは欧米で生産されて特許があるので、韓国・台湾で製造されるものは殆どがグループⅠらしい。 (※承認過程とはどんなものなのでしょう?グループⅠと言えば、分厚くて酸素透過性が低い、古いタイプのレンズ。既存の承認許可製品と同一でない限り、ヒトを対象とした臨床試験の実施が必要となるので、所謂後発品で、書類審査のみ?)
 虹彩色を変えるオパークレンズ52.4%、角膜径を大きく見せるサークルレンズが17.7%。
 購入先:ネット通販52.7、大型ディスカウントショップが28.4。
 購入時の眼科受診なしが、80.3%。つまり眼科などへ行くことなく、ネットやショップでつけまつ毛を買うようにカラーCLを買っているのが実態のようです。当然、試用期間も守られていない。連続装用している人さえいる。勿論定期検査は受けていない。正しいケアをしていたと思われるのは33.4%しかいない。
 様々な障害パターンがあるが、SEALタイプの角膜びらんやびまん性SPK、AHCを思わせる結膜下出血を伴う充血も特徴的。
 この調査の結果は、現状が非常にリスクの高い状態であることを示していて、この状態を放置すれば、将来、視機能に重大な障害を残す若い女性の増加は避けられない気がする・・

2,カラーコンタクトレンズによる感染症
江口洋(徳島大学)

実際販売されている、カラーコンタクトレンズは安全なのだろうか。
実際販売されているカラーCL5品目をSEMで調べてみると、角膜側に色素が露出しているものも、角膜側に露出しているものもあり。広告ではサンドイッチしていると謳っているものの、非常に怪しい・・。
色素の安全性は?

3,コンタクトレンズ装用に伴う角膜障害
外園千恵(京都府医大)

病識がない・常識もない・知識もない若い女の子が、ファッション雑誌の紹介記事をきっかけに、気軽にカラーCLに手にして、不適切なレンズフィッティングで、不適切なレンズ装用法で、不適切なレンズ管理で扱えば、リスクが高いのは当然。もともとコンタクトレンズ装用していた人なら、最初に、そのリスクの説明を受け、扱い方もレクチャーされてから装用開始しているので、曲がりなりにも、ある程度の常識が期待できるが、メイクアップ感覚で、カラーCLの装用を開始した若い女の子には・・・

症例:19歳女性。多発する浸潤・潰瘍、そして前房蓄膿。治療戦略としては、まず当たりをつける事から・・。CL関連で、若年で、カラコンしている。14mm以上もある大きなCLを15-6時間の終日装用。ブ菌を想定するならキノロン+βラクタム、緑膿菌を想定するなら、キノロン+AGを頻回点眼。症例は緑膿菌。
※失明するかもしれない重症角膜感染症。クラビット頻回点眼指示して、次の日来院指示すると、『忙しいので来れない・・・』なんて言われる事も・・。眼科医は切れずに我慢が大切。

4,カラーコンタクトレンズの問題点
植田喜一 ウエダ眼科


経済産業省管轄であった『度なしカラコン』は、平成21年2月4日薬事法施行令の一部を改正する政令で、『非視力矯正用CL』も高度管理医療機器に指定されて、薬事法の対象となった。平成23年2月4日以降は、厚労省承認レンズのみが販売許可。で、平成25年1月12日現在、19社・39製品・258品目のカラーCLが承認されている。
問題点は、①ネットはショップで販売されているのは、承認レンズだけなのだろうか。②承認レンズは本当に安全なのだろうか。③カラーCLユーザーに、通常のコンタクトレンズユーザーレベルのケアを期待していいのだろうか・・・。疑問は尽きない・・・・
by takeuchi-ganka | 2013-07-18 08:56 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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