第3回関西眼科フォーラム その1 (709)

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まさか淀川は決壊しないだろうが・・・

1,ドライアイへのアンチエイジングアプローチ
慶応大 坪田一男

関西にはいないタイプの、もはや一眼科医の範疇を大きく逸脱したお方です。高村教授の言葉を借りるまでもなく、ご本人がドライアイで、毎日(時?)点眼を行い、モイスチャーエイドを駆使してドライアイと闘っておられたのは有名です。その先生が10年ほど前から始められた徹底したアンチエイジングアプローチ・・・果たして。
話は、展開が早いので、うまくまとめられない・・・

カロリス仮説
カロリー・リストリションつまり、食事の摂取カロリーを制限することをカロリスと呼ぶようです。
食生活から大きく変換が必要で、先生は積極的に野菜・フルーツを摂取し、その際皮や種も食べるようです。徐々に増えているサプリメントも現在124粒/日だとか・・。自宅に24万のジョギングマシーンを導入し、常に運動も欠かさない毎日のようです。
※ミトコンドリアが大切。この機能を高める事が重要・・機能低下すれば、ATP産生は低下し、活性酸素は増加し、効率が悪くなる。
ここでホルミーシス仮説の話に。運動は活性酸素を産むが、適度の運動はむしろ活性酸素を除去する酵素を産むので体に良い。酒も、適量ならむしろいい・・。何処が適量から問題で、男の場合、シャンパンなら2杯まで。イタリアの発表では5杯までOKという話もあるとか・・。適度ならいいが過剰ならダメな例として、運動・光・活性酸素・熱・放射線・紫外線・ストレス全般・・・
この10年ストイックに実践されているアンチエイジング生活。結果体脂肪は一桁に、A1cも安全域に、水銀も低下・・・・・そして、なんといつもゼロだったシルマーの結果が徐々に上昇し、20mm以上に。

加齢に伴う変化
⇒ドライアイ・腰痛・糖尿病・頭髪減少・老視・・・
⇒早起き・・・・ED・神経性下痢・風邪ひきやすさ・・
※アンチエイジングで介入
①カロリス仮説
②活性酸素ストレス仮説

カロリー・リストリクション
⇒IGF/インスリンシグナル↓
⇒サーチュイン↑
⇒mTOR↓
⇒ケトン体↑
※サーチュイン:生体機能の調整役として働く酵素群で、活性化する事により細胞の寿命を延ばす作用があるらしい。
※エピジェネティクスによるプラス遺伝子発現の制御⇒長寿に・・・
※レスベラトロール(赤ワインなどに多く含まれるポリフェノール成分)がサーチュインを活性化すると報告されている。

ラット・マウスを使った実験
※カロリー・リストリクション⇒涙↑、運動でも涙↑
※逆に太ると涙↓

カロリー・リストリクション:絶食して、血糖値が下がると、βハイドロキシ酪酸が上昇してくる。
これが酸化ストレスに対する耐性を上げて、長寿へとつながる・・。
※かつて坪田先生の研究では、カロリー制限とβハイドロキシ酪酸は同様にドライアイに有用だった。
点眼でも有効では?現在フェイズⅡ後期まで進んでいる。もう少し・・・



活性酸素ストレス仮説
※タバコは最悪(双子の片方がスモーカーの写真を提示されていたが、スモーカーの老化が明らか!!)
SODが大切。
SODノックアウトマウスで、涙液減少、ドライアイ発生。
ラクトフェリンによる治療。サプリメントなので、気軽に始められる。通常とは逆に、先ずヒトで確認して、マウスで実験。どうやら有効らしいが、大きすぎて作成できないので、セレン-ラクトフェリンで・・。有効かつ大量生産可能?
http://www.google.com/patents/WO2012161112A1?cl=ja

眼のアンチエイジング
①眼の日焼け↓
②眼の乾燥↓:あのJINSと一緒にモイスチャーエイド開発
③清潔に保つ:アイシャンプーの勧め。MGDが多いのも清潔に保たないから?Lid hygiene。
④コンタクトレンズ?


症例提示
GVHDでドライアイ。角膜穿孔を繰り返して、感染もあって、治療に難渋したケース。
⇒GVHDは、エイジングが加速した状態。先ず、ドライアイの評価をしっかり。シルマーは?反射性分泌は?涙液△は?MGの状態は?挿入した涙点プラグは上下とも入っているか?(片方だけではダメ)。何よりも、角膜のコンディションを整えるのが重要。涙点プラグや自己血清など・・・
by takeuchi-ganka | 2013-09-16 14:00 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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