Blue-light hazard その4 (749)

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『スマホのやりすぎで失明の危険性』??ちょっとニュースが気になったもので、その4を書いてみました。

http://www.exblog.jp/search/?blogid=1020088231&t=0&q=Blue-light+hazard
ここで、何度か、Blue-light hazardについて少し勉強して書いてきました。勿論、専門家ではありませんが、青い光の危険性については、聞きかじりですけどある程度理解しているつもりです。また、青色光(短波長)をカットする眼鏡レンズの有用性を否定するつもりはありませんが、気になるのは、それを売りのものにしている販売店の姿勢なのです。
眼鏡を処方する場合(或いは顧客に眼鏡を販売する場合)、その眼鏡の度数・左右差の程度・必要な乱視度数・乱視軸PD・眼鏡使用歴とのマッチング、また累進屈折力レンズ使用なら、遠近が本当に必要なのか、中近の方がベターじゃないのか・・・・・・・など実に様々な要因を考慮して初めて、適正な眼鏡かどうか決められる筈なのに、販売方法が、殆どコンビニで物を買うかの如く、眼鏡の知識を持たない販売員によって、眼鏡枠、度数、色だけで決定されている店が目立つような気がしてならないからです。長く続いたデフレの後遺症でしょうか。昔ながらの信頼すべき眼鏡店は徐々に駆逐され、どうすれば安く販売できるかに特化した店ばかりが勢力を増してしまったようです。
所謂パソコン眼鏡については、以前にも紹介しましたが、あのメーカーじゃなくても、どの大手レンズメーカーからも、短波長をカットするレンズが販売されているようです。
1.ニコン: 「シークリアブルー」 
2.セイコー: 「Function Color」 
3.HOYA: 「キャリアカラー」 
4.東海光学株式会社: 「Fine Color」 、ブルーカット・コート
※HOYAに問い合わせてみると、キャリアカラーは380nm~500nmの光は31%ほどカットされるようです。これらでは、十分ではないのでしょうか?

 先日、ニュースで大学病院の眼科医師の発言が流されていました。主旨としては、加齢黄斑変性患者が増えている。加齢黄斑変性は、光、とりわけエネルギーの強い青色光が黄斑部網膜に与える影響(光による酸化ストレスによる網膜のリン脂質の酸化)が発症に深く関与しているらしい。マウスの実験で確認できた。また、最近パソコンに加えて、とりわけスマホやタブレットの使用時間が激増している。その液晶画面から放たれるLED光の含まれる青色成分の危険性は無視できず、青色光をカットする眼鏡装用が望ましい・・・というものでした。眼科医の私は、そう受け止めましたが、一般の方は、ひょっとすると『スマホのやりすぎで失明の危険性』って事だけがインプットされたかもしれません・・・
勿論、そのニュースの主旨に反論するつもりはなく、近々私も、青色光をカットする眼鏡を装用するか、青色光をカットするパソコンソフトをインストールするかもしれませんが、その前に、チョット気になるのは、現在加齢黄斑変性患者さんが増加しているのは確かでしょうが、彼らはどうも、最近増加しているスマホやパソコンが原因とは考えにくい世代と思われるのと、また、板状青色LEDを四方八方に張り巡らされた中で、飼育されているマウスと、スマホやパソコンを1日数時間眺めるヒトとの間には、かなりの差がある気がしますし、結果として、『スマホのやりすぎで失明の危険性』なんてタイトルで流されるニュースには、少し違和感を覚えるのです。ましてや、このニュースの影響で、コンビニ眼鏡店の売り上げが上がるのだとしたら・・・

追加:パソコンやスマホには、ブルーライトを大幅にカットするアプリがあります。気になるなら、とりあえずそれをインストールすればどうでしょう。若干黄色みがかったぼんやりとした色になりますが、いつでも自由にオンオフできるのでオススメです。特にスマホを一日中いじってる若者は、将来加齢黄斑変性にならない為にも・・・・。

文献:青色LEDを用いた光酸化ストレス研究(解説) 瓶井 資弘(大阪大学 大学院医学系研究科脳神経感覚器外科学(眼科学))他、脳21(1344-0128)16巻2号 Page225-233(2013.04)
by takeuchi-ganka | 2014-05-01 19:02 | 加齢黄斑変性 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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