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フォーサム2014東京 その2 (765)  真菌感染

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フォーサム2014 その2

GK-6-1 近畿大学眼科で加療を行った角膜真菌症の検討 近大

4850眼。酵母型真菌は、角膜移植後や他の眼疾患でステロイド点眼治療が原因で、糸状型は外傷・異物が原因であることが多い。酵母型はポリコナゾールで治ることが多い。

※角膜移植後は、抗菌剤使用も一因。

GK-6-2 真菌性角膜炎に関する多施設共同前向き観察研究 井上幸次

131142検体。分離陽性は50.4%。判明した74検体の内、32株が酵母型、40株が糸状型。糸状型は、薬が効きにくい。3ヶ月経過しても、42%が治療中。つまり難治例が多い!

真菌に間違いない症例でも難治、真菌かも知れない・・としか判断できないケースはさらに難治。感受性検査もあまりあてにならない。

GK-6-3 Aspergillus udagawaeによる難治性真菌性角膜炎の1例 鳥取大

30歳男性。カラコンしていて、木の枝で突いた。

鼻下側角膜上皮欠損、一部隆起する辺縁不整な膿瘍⇒真菌性角膜炎

⇒ピマリシン点眼・軟膏、ポリコナゾール点眼・点滴

⇒培養でアスペルギルス属、後日A udagawaeと判明

⇒ミカファンギン点滴・点眼、アムホテリシンB結膜下注射、掻爬

⇒ミカファンギン結膜下注射 

⇒病巣拡大止まらず

⇒保存角膜、抗真菌剤継続、硝子体手術、チューブシャント・・・・沈静化

※治療的角膜移植のタイミングが問題。治療で病巣を中央に追い込めば、もっと早期に決断出来たかもしれない・・・らしい。

※何をしても効かないので、治療方針定まりにくいが、2種類位の抗真菌剤を決め打ちして大量投与すべき(石橋先生)。

GK-6-4 MMC併用翼状片手術後に強膜融解および強角膜真菌感染をきたした1例 京都府立医大

71RAの女性。MMC併用翼状片手術して5ヶ月後に強膜菲薄(穿孔?)、角膜潰瘍・前房内白色塊。

⇒リンデロン点開始(何故?)

⇒腸閉塞で他院入院して、治療中断。

1か月後前房蓄膿。⇒ガチフロ、セフメノキシム頻回点眼

⇒強膜融解部の白色塊を塗沫鏡検すると酵母型真菌

⇒ミコナゾ‐ル点眼、ピマリシン軟膏、ブイフェンド内服


by takeuchi-ganka | 2014-07-09 21:57 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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