2014年 11月 18日
グラナテック®点眼液0.4% 続き (796)
このROCK阻害薬の気になる作用としては、どの緑内障点眼でも報告があるのだが、神経保護と糖尿病網膜症に対する作用。期待していいのだろうか・・
視神経挫滅モデルにおけるROCK阻害薬K-115の神経保護効果 山本 耕太郎(東北大学), 丸山 和一, 檜森紀子, 中澤 徹 第24回日本緑内障学会(2013.09)
C57BL/6マウスの視神経を挫滅⇒RGC死を誘導
K-115を15分前に投与しておくと、RGC密度は3815→3022(投与しないと→1730に・・)
視神経挫滅で網膜に増加する過酸化脂質を抑制することで、RGCをレスキュー。
The Novel Rho Kinase (ROCK)Inhibitor K-115: A New Candidate Drug for Neuroprotective Treatment inGlaucoma. YamamotoK, Maruyama K, Himori N, Omodaka K, Yokoyama Y, Shiga Y, Morin R, Nakazawa T. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2014 Oct 2;55(11):7126-36.
要するにK-115内服で、RGC死をレスキューする作用がありそうで、緑内障でも期待できる。(酸化ストレス応答に関連した遺伝子Nox1を制御することで・・・)
糖尿病網膜症の分子病態 糖尿病網膜症におけるROCKの病態関与 ROCK阻害剤の臨床応用へ向けて 中尾 新太郎(九州大学) 第118回日本眼科学会
この点眼は、糖尿病網膜症に対しても期待されていて、K-115Rはフェーズ2のようですが、この点眼により、網膜血管新生・血管透過性も有意に抑制される・・・と報告されている。
多分、アレルギーでしょうが珍しいのでしょうか?