加齢黄斑変性の治療が・・
2006年 05月 31日
網膜の中心が障害され、短期間に急激に視力が低下します。一旦発症すると、治療も非常に難しいとされています。この疾患の治療が漸く少しずつ変わりつつあります。
発症前

1、危険性の高い眼:サプリメントによる予防効果が有効であるという報告があります。日本では、ボシュロムジャパンから『オキュバイト・プリザービジョン+ルテイン』という商品で売られています。怪しげなサプリメントに無駄金払うのなら、これを服用すべきでしょう。
2、禁煙(危険因子とされていますし、そうでなくても、止めるべきでしょう。)
3、サングラス(有害紫外線をカットするのが目的です。)
発症後

1. レーザー治療
①レーザー光凝固 (原因となっている新生血管全体を強くレーザー光線で焼く)
※最近は、後退ぎみ
②光線力学療法(PDT) (新生血管が網膜の中心に及んでいる場合、この治療で行う)
※躍進中!!
③経瞳孔温熱療法(TTT) (特殊症例のみ?)
※後退
2. 手術治療
①新生血管抜去術 (徐々に消え行く治療・・・?)消失ぎみ。
②中心窩移動術 (最後の手段?)
3. 薬物治療
①抗VEGF アプタマー Macugen (pegaptanib sodium)
※ 眼内に注射で投与。現在主力のPDTと同レベルという話もあります。
②血管静止性ステロイド Rataane (anecortave acetate )
※ 簡単な手技での注射で使用します。
③抗VEGF抗体
1) Lucentis ( rhuFab)
2) Avastin (bevacizumab),
※このふたつも、眼内へ注射して使用。PDTと同レベル??
要約しますと、発症後の治療については、かつて、主流だった網膜レーザー光凝固術から、より安全確実なPDTへとシフトしつつあり、様々な報告は、将来更に、簡単で有用な薬物治療を予感させます。この分野は、要注目です。