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第26回日本緑内障学会 その11 (876)

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※ほんまにだらしないチームや。ここ一番で連敗して、一気に優勝戦線から脱落する。見事なほどのだらしなさ・・・。完全に堪忍袋の緒が切れた(10回目^^;)


最近年のせいか、たった土曜日一日だけの聴講で疲れ出て、その後、小料理屋さん『𡈽方』での大量飲食が祟って、疲労困憊だが、最後の力を振り絞って・・・

平成27913日 朝8:00

モーニングセミナー4 緑内障薬物療法の新たな展開

演題1 視野進行抑制へのアプローチ 中澤徹 東北大

高齢化社会から超高齢化社会へ・・・移行しつつあり、やがてとんでもない緑内障有病率に・・。緑内障点眼は、徐々にその種類を増やして、現在8種類に。ただ、限界がある。CNGTS30%下降させると視野の悪化は抑制されることが明らかだが、それでも進行することがある。東北大の緑内障患者の進行速度は?①-1dB/Y以下 ②-1-0.5 ③-0.5以上と分類すると、眼圧10以下でも①②あわせて50%ぐらいはある。やはり非眼圧依存要因がある?虚血・炎症・ストレス・視神経の脆弱性・・・など。レーザースペックルで見たMBRは、緑内障が進行すると低下し、乳頭周囲の血管径も進行とともに細くなり、乳頭内血管面積は、初期からドンと低下している。血管因子が働いているらしい・・・。中でもendothelinは中心的役割?次に、酸化ストレス:尿中8-OHdGは代表的DNA酸化ストレスのマーカーで、NTGで上昇している。ただ、今はビタミンC内服ぐらいしか手がない? 緑内障の視神経でRhoA↑。Rho-Rock pathwayが緑内障に関与。視神経挫滅モデルでリパスジル(K115 )は神経保護に働いていることを確認。

演題2 ROCK阻害薬の特性を探る 谷原秀信 熊本大

ヒトの房水流出路の経TMルートは80%もあるメインルート。PGα1が副経路。β遮断・CAIが房水産生抑制。α2αβがその両方だが、グラナテックは、世界初の選択的ROCK阻害薬で、この主経路からの流出を促進する。点眼2-3時間で作用はピークで、12時間続く。ラタノに追加してもチモに追加して更なる眼圧下降。長期(52週)後も、add-onして眼圧下降あり。投与前眼圧が高い方が効果高い。PEは不明・・ステロイド緑内障にも効く・・?充血は直接作用で、必発。ただ30分がピークで2時間も経てば消えるので、あまり患者さんは嫌がらない(事前説明は絶対必要)。眼圧下降は、主経路の構造に影響?シュレム管内皮巨大空胞↑・線維柱帯細胞・ECMなどに影響?長期点眼していて、徐々に下がってくるケースがあり、これはECMの変化なのかもしれない・・・

須田記念講演

富田剛司

タイトル:1人の臨床医として経験した緑内障点眼薬治療の変遷

80年岐阜大卒で、86年から米国タフツ大学に留学と書いてありますが、そこから帰国された当時、確か視神経乳頭の立体解析の難しい話をされていたのを記憶しています。日眼に[Reliability of optic disc measurement with computerized stereoscopicvideo image analyzer] こんな論文を見つけましたが、HRTGDXも、勿論OCTもなかった時代の視神経乳頭計測のパイオニア的存在と思ってましたが、須田記念講演は、緑内障点眼薬治療の変遷だそうです。私も近い世代なので、同じような変遷を経過してるのですが、エピスタ、ピロの時代から、81年にチモプトールが登場に始まり、昨年のグラナテックまで29種類の緑内障点眼が登場。様々な点眼の治療効果の報告。②副作用について、③最後に眼圧以外の評価の話。1人の臨床医として地道に点眼の効果を検証しつつ、副作用に注意を払い、眼循環に対する影響も調べながらの35年以上歩んでこられたようです。あやかりたいものです・・



by takeuchi-ganka | 2015-09-26 08:32 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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