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オプティエイドDE 発売記念講演会 その1(882)

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※安倍文殊院の金閣浮御堂とコスモス・・「七参り」して願掛けしてまいりました^^;

オプティエイドDE 発売記念講演会@グランキューブ大阪

ちょっと気になるサプリメントがわかもと製薬から発売になりました。ちょっと気になるので、発売記念講演会に出掛けてきました。非常に多くの怪しげなサプリメントが世に蔓延る中、エビデンスのある真っ当なサプリメントはごく僅かです。患者さんにとって朗報なのなら、勉強しておく必要があると思ったもので・・・WB2000、ラクトフェリン、EPADHAその他を配合した複合サプリメント・・・だそうです。

講演1 ドライアイ診療最前線 理論から実際まで 横井則彦 京都府立医大 准教授

もう、何度この先生のお話を聞いただろうか。簡単なように思える(?)この疾患を詳細に解析されて、私のような人間には理解困難なほど・・・・・難しい講演内容に・・・。因みに、オプティエイドDEそのものとは、殆ど関係のない講演内容でした。


ドライアイは、様々な要因があって、それが涙液・角結膜上皮に影響を及ぼして、様々な症状が出てくる。この様々な要因には、加齢・女性・VDT・・。2003年に2200万人と言われたドライアイ患者は今やもっと?「Osaka Study」では、⇒『オフィスワーカーの半数以上が罹患しているドライアイは、労働生産性の低下をはじめ、メタボリックシンドロームと関連した全身の健康や睡眠の質、幸福度にも影響を及ぼすことが判明しました。これらの結果より、オフィスにおける積極的な「ドライアイマネジメント」の必要性がわかりました。』 http://prw.kyodonews.jp/opn/release/201403249281/

 3つのコン:パソコン・エアコン・コンタクトレンズパソコン作業(VDT)やコンタクトレンズ装用はドライアイを増加させる(パソコン作業中の瞬目回数は1.5秒に1→5秒に1回へ・・、高含水SCL装用していると、環境(温度・湿度)に影響受けやすい)。

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TFODTearfilm oriented diagnosis) ⇒TFOTTearfilm oriented therapy

フルオレセインによる判断:安定性の評価&水濡れ性の評価。BUTが低下すると、視機能低下し、調節微動↑で眼精疲労に。

①開瞼維持すると涙液安定性が低下⇒乾く・霞む・眩しい・疲れる・重い・・・

②瞬目時の摩擦(硬い眼瞼・高い瞼圧?)⇒痛み・異物感・開けにくい・・

TFOT⇒不足成分の補充。その為に、上皮の染色、フルオの動きを解析する。フルオ染色は、水分量をぎりぎりまで減らして涙液を染める⇒①Spot break ②Area break ③Line break ④Dimple break ⑤Random break5つのパターンに分類して、治療法を選択する(以前の講演では、④はなかった筈)。

  1. フルメトロン(低力価ステロイド)とマイティア・ヒアレイン点眼⇒上皮障害改善(下方シフト)したらマイティア・ヒアレインへ
  2. フルメトロン+ジクアス⇒水・ムチン↑⇒ジクアス(ジクアスは結膜由来の水を増やし、涙液メニスカスを↑)

  1. BUT短縮型ドライアイ:Spot break(開瞼直後にブレイク、水濡れ性低下)⇒ジクアスで数ヶ月かけて改善する。
  2. Area beak 水が高度に減少しているので、動かないし、広範囲に染色される。点眼のみでは、治療困難。涙点プラグ必要? 
  3. Line break 中等度の涙液減少で、上方に移動途中で、下方でブレイクする。ジクアス・ムコスタの効果が期待できる。
  4. Dimple break:フルオが上がる前にブレイク(??)これは③と⑤の中間?
  5. Ramdom break:フルオが上に行ってからブレイクする。もっとも軽症。瞬目時の摩擦↑⇒異物感:ムコスタ有効


オプティエイドDE 発売記念講演会 その1(882)_f0088231_14453792.jpgLid wiper Kessing’sspace

Blink-related microtrauma ②ここでの摩擦増大が・・・。 ①は理解しやすいですが、②における摩擦増大は理解しにくいのだが、ここで、ストライベック曲線(下)という聞いたこともない図が提示されました。ちょっと検索すると潤滑油関連のHPに記載がありました。それを当てはめると、眼瞼結膜と球結膜の間に涙液があるのですが、通常は、混合潤滑。それじゃわからないので、HPに頼ると、境界潤滑(接触している二つの摩擦面が極めて薄い潤滑剤の膜で分離されていて、部分的に固体の接触が生じている摩擦をいいます)、液体潤滑(接触している二つの摩擦面に、表面粗さに比べて十分に厚い潤滑剤の膜が形成され、摩擦面間を完全に分離している摩擦をいいます。)と記載されています。潤滑油の世界では、液体潤滑が理想のようですが、Kessing’s spaceにおいては、混合潤滑が理想で、混合とはその接触面において境界潤滑と流体潤滑の両方が生じている状態のようです。この状態が、境界潤滑に傾いてるのか、液体潤滑状態に傾いているのかを判断して、健常なKeesing’s spaceを再建するのだと・・。境界潤滑ならムコスタでムチンを増やして、プラグいれてムチンゲル濃度を下げる(過剰にしない?)。

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http://www.sumico.co.jp/qa/qa_l_lub_j.html 

http://www.heishin-dispenser.jp/compass/compass14.html


by takeuchi-ganka | 2015-10-13 14:51 | 涙について | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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