第411回大阪眼科集談会 その1 (923)
2016年 04月 03日

1,カラーコンタクトレンズの着色による酸素透過率への影響 児玉彩 近大
低含水性HEMAカラーコンタクトレンズ3種類(ABC)(プラノレンズ)について検討。プラノなので、中央も周辺部も厚みほぼ一緒。Cのみ少し厚い。Dk値はほぼ一緒。Dk/L値はCのみ低い。レンズ厚とDk/L値は負の相関。結論として着色は酸素透過性にあまり関係なかった。
※カラコンの問題は、そもそもコンタクトレンズの取り扱いを知らない(洗浄・保存・使用期間・違和感を感じた時の対処方法など・・・)のが問題で、勿論カラコン素材そのものの問題も大きいだろうが、それはマイナーな問題では・・・。
2,VERION®を用いた放射状角膜切開術後の眼内レンズ度数計算 宮本麻起子 大阪医大
RK後やレーシック後の眼内レンズ度数計算は難しいが、症例は59歳男性で、RKしていて、その後右眼網膜剥離・ビトを3回して、その後緑内障治療。白内障が進行してきて・・・⇒光線追跡法OKULIXによる度数計算(眼軸はIOLマスターの値)とVERIONのHaggis式の値を21.5をチョイスして、エンメに・・。
※光線追跡法OKULIX あたらしい眼科28(1):131-134,2011
※VERION https://www.myalcon.com/products/surgical/verion-guided-system/ https://www.myalcon.com/products/surgical/verion-guided-system/resource-library.shtml
※VERIONやLenSxの登場で、ついに白内障手術も次世代に?VERIONで生体計測してプランニングした通りに、LenSXが仕事してくれたら、人間は、指定されたIOLを入れるだけ?
※LenSx :http://www.alcon.co.jp/docs/nc-press-release_140911.pdf
3,エクスプレス挿入術後に角膜穿孔を来した一例 吉田茉依子 大阪大
72歳男性のPOAG。弁膜症があるが、これは関係ない?両眼にPEA+IOL+エクスプレス。術後角膜上皮障害があり、術後3ヶ月で、突然角膜穿孔。抗SS-A抗体陽性⇒シェーグレンだったと。最終的に角膜移植に至ったらしいが、何もエクスプレス挿入が問題なのではなく、もともとシェーグレン・RA(も?)があったのが、手術侵襲・NSAIDsが加わって発症した?
4,線維柱帯切除術にIOPコントロールを用いて良好な成績を得られた続発緑内障の3例 居明香 大阪市大
血管新生緑内障やぶどう膜炎の続発緑内障に、ビトレクトミー+レクトミーする時に、アルコンのコンステレーションに付属しているIOPコントロールを併用して、フラップ縫合時に、10mmHgぐらいに設定すると良好な成績・・・(と言っても1例死亡していて、2例の短期の成績)。
5,比較的まれな組織型を示した虹彩毛様体腫瘍の一例 石原健太郎 大阪大
虹彩最周辺部に少し白っぽい腫瘍。全身的にはなにもない(PET-CT)。徐々に拡大してきたので、切除した。Aquirednon-pigmented epithelial tumor。adenoma?
※途中聞きそびれたが、皮膚科領域の腫瘍性病変にABCDルールというのがあって、当てはまるほど悪性の可能性が高いと言われているが、そんな基準の話をされていた? Asymmetry(非対称性の病変) Border irregularity(不規則な外形):端がギザギザして,境目がはっきりと鮮明な部分と不鮮明な部分がある。Color variegation(多彩な色調):黒褐色主体として色調にむら。Diameter enlargement (大型の病変) :長径が6mmを越えたもの。 Evolving lesion (進行性の変化))