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第14回Symposium of Ocular Surface and Infection その3 (940)

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角結膜感染症 年代別の特徴及び治療のポイント 京都府立医大 外園千恵 教授

※できれば詳細に文書化していただいて熟読したいと感じる非常に興味深い内容の講演でした。この話の為だけでも行って良かった。

  • 見る :特徴的所見    推理 
  • 考える:患者背景・経過  推理
  • 調べる:病巣部の検鏡・培養同定

重症化しやすい(穿孔しやすい)3大起炎菌

  1. ブドウ球菌:円形病巣・周辺きれい・グラム陽性
  2. 肺炎球菌:不整形・匐行性・周辺きれい・グラム陽性
  3. 緑膿菌:輪状膿瘍・すりガラス状・前房蓄膿・グラム陰性

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※緑膿菌には、全てのキノロンが有効な訳ではなく、推奨はクラビット?

背景:免疫機能(正常VS低下)

正常 (緑膿菌・糸状菌) VS 低下(MRSA・酵母菌)

(高齢・DMRA・角膜移植後・ステロイド治療・・・)

  • 緑膿菌:夏・若い・CLユーザー・炎症強い・免疫反応強い・初回治療重要・クラビット30毎点眼・・・
  • 酵母菌:充血ない・炎症ない・防御反応乏しい

※全く背景も所見も異なるので、まず想定するものが違ってくる。若くて、免疫能が正常でも、不適切なコンタクトレンズ管理があって、強い病原体が感染すれば、生体反応も強い。高齢や全身疾患の為、免疫能が低下していると、弱い病原体でも感染が成立し、生体反応は弱い。

細菌性結膜炎の年令別分布

  • 1~9歳に小さなピークがあり、あとは高齢者ほど多い。2030歳ぐらいは少ない。
  • 1~9歳も詳細に見ると、0歳が一番多くて、徐々に少なくなる。

眼表面の常在菌(4070%)

CNS・アクネス・コリネが多く、ついで、表皮ブ菌・

子供は?

  • 4ヶ月まで     レンサ球菌・肺炎球菌・アクネス
  • 8ヶ月から4歳  肺炎球菌・レンサ球菌
  • 715歳     ①アクネス ②レンサ球菌 ③CNS
  • 20歳代      ①アクネス ②CNS   ⇒あまり病原性ない?
  • 40歳代      アクネス・CNS
  • 70歳代      アクネス、CNSMRSAMSSA・・

つまり、成人は表皮ブ菌・コリネ・アクネスが主だが、

小児ではレンサ球菌やインフルエンザが主

症例:10歳代男性(感染症が少ない世代) 内反症・ブ菌感染?1.5%クラビット頻回点眼(流涙が強いので薬剤濃度を上げる為、毎回2滴の頻回点眼

症例:22歳男子学生 角膜病変があり、感染を疑って、1.5%クラビット頻回点眼指示して、帰宅させたが、後日輪状膿瘍となって受診。問診すると、その学生は1-2回点眼して寝たらしい。こんな場合の対処方法は、1.5%クラビットの12滴の頻回点眼+トブラシン点×6/。兎に角、初日が重要。

※注意すべきは、3つの『ない

  • 病識がない:重大な感染症の初期であっても、簡単に治ると思っている。
  • 常識がない:明日来てくださいと言っても、『えーっ!忙しいし・・・』
  • 知識がない:コンタクト保存洗浄液と生食を同じようなものだと思っている・・

※特に10代の感染症は、流涙が高度なことと、コンプライアンスが悪いのが特徴。

アカントアメーバ (初期・移行期・完成期) :最初は、偽樹枝状・放射状角膜神経炎などヘルペス類似。観察にはSclerotic scatterが有用。症例22歳女性 2週間交換SCL1ヶ月前から痛み。色々あってリンデロン点が入っていたので、中止したのだが、その後いっきに悪化。よく聞くと、リンデロンは中止していたが、フルメトロンは継続していたらしい。アカントはステロイドが入ると予後不良。

年齢と生体反応:感染症の罹患しやすさと生体反応の関係を理解する。免疫がまだ未発達の幼小児期は罹患しやすいし、高齢になり免疫が下がってきても罹患しやすいが、20-30歳代は罹患しにくい・・・

非定型抗酸菌角膜炎:細菌の中では、非常に増殖が遅いので、非感染性と間違われてステロイドが入っていることも・・・?中止後悪化。ステロイドでマスクされているので注意。

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アトピー性角結膜炎:MRSA多い。シールド潰瘍・人工涙液でクーリング、ステロイド内服

43歳女性:写真は、周辺部角膜浸潤が多発。所謂カタル性角膜潰瘍。抗菌剤と少量のステロイド

角膜フリクテン: 女性≫男性、1040歳、別名:マイボーム腺角膜上皮症

抗菌剤は数ヶ月継続、少量のステロイド併用。このような感染関連疾患は、感染を起こしにくい年代に多い。

角膜真菌症

  • 糸状菌:境界不鮮明羽毛状、充血強い、痛みあり、前房蓄膿、フィブリン・・・⇒症例:RAで角膜穿孔があり、ステロイドで治癒した後、白色病巣⇒免疫低下がベースにあってゆっくり発症していて、炎症所見が乏しい・・・
  • 酵母菌:境界鮮明類円形、充血少ない、痛み少ない、、高齢、増加している・・・⇒症例:65歳でトゲを抜いてもらって、いちどよくなった(?)後、悪化して前房蓄膿。角膜中央に白色の大型病巣・・・ただ緑膿菌と異なり実質融解ない。フロリード×6、ピマリシン×6、プレドニン10mg内服へ⇒農村型の契機で、抗菌剤で一端良くなった後急激に悪化

年齢によって、常在菌が異なること、年齢によって、免疫機能も異なる。従って、年齢と病原体により、生体反応が大きく異なる事を考慮すべき。


by takeuchi-ganka | 2016-06-02 15:20 | 学会報告 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka