第22回大阪緑内障研究会 その2 (990)

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基調講演:緑内障患者さんと日常の見え方を語る 奥山幸子 近大


緑内障患者さんの治療目的は、畢竟、患者さんの視野を守る事にある。ただ、我々はその視野を客観的に評価しなければ、治療効果判定もできないので、一定条件下で視野検査を行い、現実にはハンフリー視野を行って、解析して鑑別診断し、重症度・進行速度などを評価している。 ただ、その視野検査結果と実際の患者さんの見え方との間には、大きな乖離がある。実際は、見えないものを知覚していたり、環境条件も様々に変化するし、両眼視だし、アクティブビジョンだ(saccadeしながら動的に見ている)・・・・。我々は、日常診療の中で、なかなかそこに思いを馳せる時間もなく、気持ちの余裕もない?

我々に分っていて、患者さんが気付いてない部分は、患者さんに伝える必要があるだろうし、患者さんが感じている実際の見にくさについて、我々は思いを馳せる必要があるだろう。視野検査結果からの推定(両眼重ね合わせ視野)10°以内1/4以上の低下だと不自由・・・だとか。また進行した緑内障でも、日常の見え方に不自由のない事多いが、運転には危険があることも。(⇒Clock chartの使用。http://www.ntg40.jp/selfcheck/howtouse02.html

CLOCKCHART(®): a novel multi-stimulus self-check visual field screener. MatsumotoC 、Jpn J Ophthalmol. 2015 May;59(3):187-93.

※このチャートのドライビングエディションもある。これを使用して、見えていない事を自覚してもらう必要性もある。条件を変えて、見にくい状況のあることも理解してもらう(離したり近づいたり、見上げたり見下ろしたり、照明を変えたり・・・・)。

・・・。

※緑内障診療と言えば、MDスロープの変化、ハンフリー視野のセクター毎の経時的変化の解析などから、視野の進行程度が、許容範囲なのかどうかを判断する日々が続いてるが、今回の講演の視点は非常に大切。もう少し時間を割いて、患者さんの感じている視野にも思いを馳せないと・・・。反省を促される講演でした。


by takeuchi-ganka | 2017-01-23 10:46 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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