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第416回大阪眼科集談会 その1 (994)

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今年初めての集談会。興味をそそる演題はなかったのだが、気合を入れ直して、出かけてきました。次回から、主管は、近大から関西医大にかわるようです。次回集談会の特別講演は、公私に渡りお世話になっている枚方方面のカリスマ医師の眼内レンズ関連の話です。かつてIOLクリニックという本を出され、昭和60年頃関西医大にIOLを導入された先生のありがたいお話です。皆さん聴きに出かけましょうね。そう言えば、下見に来ておられました。

416回 大阪眼科集談会

1,近畿大学奈良病院におけるIFIS発症率について 萱澤朋康(近大)

以前にも聞いた話だが、IFISそんな多いかなあ・・。α1Aブロッカーの内服率は、白内障手術患者の9.7%で、男性に限ると20.2%。内服患者の40%以上がIFIS発症だと。ユリーフ:α1A遮断薬ハルナール:α1AD遮断薬、フリバス:α1D遮断薬。内服患者のIFIS発症率は、ユリーフ42.7、ハルナール33.9、フリバスはゼロ。

※多いのか少ないのか頻度不明になってきたが、かつて恐ろしいと感じたIFISも、フェニレフリンミニムスさえあれば安心?

2,硝子体手術により改善した多焦点眼内レンズ移植後のwavy vision 吉村彩野(多根記念眼科)

waxy visonってなんだろう。ワックスを塗ったスッキリしない見え方の事。それも多焦点IOLを入れた場合だけ?何となく定義が曖昧な気がするが・・・。両眼に回析型多焦点IOLを入れて、左眼がすぐにwaxy vision(+)。単焦点IOLに入れ替えたのだが、愁訴不変。1年以上して、今度は右眼にwaxy vison。でも右眼はPVD発症して軽度硝子体混濁もあり、ビトしたら愁訴(-)に。その後左眼もビトして、愁訴(-)に。これって、硝子体手術で愁訴が消えるのは、waxy visionではなく、単に硝子体混濁による症状じゃないの?結果コントラスト感度アップ。

※多焦点眼内レンズは、何となくぼやけて見える人が多いので、そんな見え方に新たな名前を与えたのだろうか?従って、原因不明なので、定義もない?

3,局所治療無効で全身治療が著効した上皮型角膜ヘルペスの1例 山田章悟(関西医大総合医療センター)

少しわかりにくかったが、マイボーム腺炎角膜上皮症を伴う上皮型角膜ヘルペス。ヘルペスは、ごく普通のヘルペスなのだが、何故かアシクロビル軟膏が効かない。効かない場合は、まず患者さんが疑われる。軟膏をちゃんと入れてないのでは・・・と。軟膏の入れ方を指導して、それでもダメなので入院して看護管理にしたのだが、それでも無効。この場合、耐性株が疑われるのだが、バラシクロビルの内服が奏効したと。バラシクロビルを内服すると、アシクロビルのプロドラックだから、最終的には、涙液中のアシクロビルによって治ると理解していたのだが・・・不思議だ。最初に処方された、フルメトロンの影響?

4,DSAEK術後の表在性角膜真菌症の2症例 奥村竣大(大阪医大)

DSAEK術後、角膜浮腫や混濁が続いてやがてそこにびらんが・・・。カンジダ検出。60症例中、4例に真菌。ちょっと多い?

5,6歳以下の小児おける調節麻痺前後の屈折度の差-Spot vision screenerと自動屈折検査器の比較 横山連(総合医療センター)

http://welchallyn.jp/visionscreener/

通常のレフより、検査もやりやすそうで、結果調節も入りにくくて、調節麻痺後のレフ値に近い値が得られるので、非常に有用だと・・・。なだめすかして、押さえつけてレフする必要もなさそうだし、サイプレしなくても、ほぼ真の屈折値が得られるのなら、子供の診療には、非常に有用だ。欲しい!



by takeuchi-ganka | 2017-02-06 12:06 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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