第12回眼科治療を語る会 その2(1024)

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チョット一休み?


症例提示

1,著明な虹彩変性を伴った外傷性緑内障? 関西医大総合医療センター 松岡雅人

なかなか正しい診断にたどり着くのは困難な症例だったのだろうか?もう少し丁寧に検査を重ねれば簡単だったかも。56歳男性が3ヶ月前から右眼の霧視があり、近医にて眼圧62、浅前房・隅角閉塞指摘され大学へ。右眼圧はダイアモックス2錠入っていて31mmHg。問題は虹彩の特徴的所見。これは、ひと目見て典型的な虹彩分離症でしょう。問題点は、前房が浅くて、内皮が減少していたこと。問診すれば30年前の眼球打撲の既往があって、手術時水晶体は亜脱臼していた可能性があったこと(??)。ただ、非常に残念だけど、UBMAOCTデータがない。最終的には、PEA+IOL行い、術中スワンヤコブで開放隅角を確認後、Kahookで線維柱帯切開(切除)。

複雑な症例で、何故眼圧が60ぐらいまで上昇したのか。それを考えるのが緑内障診療の第一歩だと思うので、もう少し丁寧に考えてほしい。この症例のポイントは、①高眼圧 ②虹彩分離症 ③角膜内皮減少 ④水晶体亜脱臼(?) そして⑤開放隅角?一部PAS?隅角後退(+)?虹彩分離症には半数で緑内障が合併すると言われていて、今回は比較的珍しい急性発作。UBMをやっていないのが非常に残念だが、瞳孔ブロックによる一時的隅角閉塞(急性発作)ではないだろうか。チン小帯が緩くて、水晶体が前方移動したのかもしれない(このことは術中確認済み)。虹彩分離症があって、隅角が見にくいというか、一部では全く見えなかったと思うのだが、PEA+IOL終了後、術中スワンヤコブが開放隅角であったことも妥当な所見。私はKahookは不要だった気がする・・・。

2,複数回の緑内障手術の末に濾過胞感染にて失明に至ったPOAG1例 関西医大総合医療センター尾辻剛

75歳男性。眼圧26/24で湖崎分類Ⅲ?CDR1.0近い。この時点で進行したPOAG。なかなか手術に同意してくれない、点眼もしていたかどうかも怪しい。ロトシノを両眼に、再度右眼に。その後両眼にMMCレクトミーを2回、左眼はニードリングを2回したところで、眼内炎。ビトしたが失明

※レクトミー後、虚血性の濾過胞ができて、感染に対して非常に弱い状況で生じたものとは異なる。

3,網膜中心動脈閉塞症に合併した新生血管緑内障 南野桂三

89歳男性。急速に左眼視力低下自覚して、1週間後初診。視力(0.6)。不完全なCARO?或いはBRAO?明瞭でないcherry red spot。バイアスピリン内服開始して、2週間ほどして、本格的なCRAOとなって視力低下(0.02)。その10日ほどして眼圧33rubeosis(+)。ルセンティス入れて眼圧46のまま。パラセンして6。その後PRPして最終的に眼圧11

※よく見ると眼底にプラークが見えている?脳梗塞に注意しないとね。

https://www.dovepress.com/ocular-neovascularization-in-eyes-with-a-central-retinal-artery-occlus-peer-reviewed-fulltext-article-OPTH


by takeuchi-ganka | 2017-06-06 18:36 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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