2017年 08月 07日
第419回 大阪眼科集談会 その2 (1039)
5,眼底自発蛍光とOCTangiography で追えた多発性一過性白点症候群の1例 石蔵沙樹 大阪市大
多発性一過性白点症候群 MultipleEvanescent White Dot Syndrome (MEWDS)
※つまり無侵襲検査のみで経過観察したということ。造影検査不要?
http://journals.lww.com/retinajournal/Abstract/2016/12001/EN_FACE_OPTICAL_COHERENCE_TOMOGRAPHY_AND_OPTICAL.19.aspx ※“photoreceptoritis”と呼んでもいい状態で、内節外節が消失するが、ほぼ完全に回復する疾患。
20歳女性。右眼黄斑部網膜深層の白斑散在。傍中心暗点あり、(0.3)。IA低蛍光。OCTアンギオは深層血管の描出不良。プレドニン内服して、EZ回復。COSTそのまま。暗点縮小して(1.5)。
6,感染性心内膜炎に関連すると考えられた内因性眼内炎の1例 千羽琢哉 阪大
65歳の独居老人、自宅で倒れていた。搬送中に右眼見えないと。充血・デスメ膜皺襞・浅前房・眼底透見困難。眼内炎で、ビトしたが、手術続行困難で中断。右上肢の感染があり、そこが感染源で感染性心内膜炎ついで菌血症・眼内炎? 僧帽弁置換を行ったが菌血症なおらず。ガリウムシンチで右眼が感染源と判断し、眼球内容除去へ。その後CRP改善。
7,肺癌の虹彩毛様体転移に対し前房水細胞診が有用であった1例 草開隆佑 関西医大
10時の位置の虹彩と4-6時の位置の虹彩周辺部に白色腫瘤。眼圧36。演者は、SACGと言っていたが、それほど広範囲に隅角閉塞されているとも言えず、SOAGじゃないの?虹彩炎・眼圧上昇がなかなか改善できず、房水細胞診で異型細胞(気管支洗浄細胞診と同じ結果?)で、肺がんのメタと確定。その後脳転移して、同名1/4盲に。
8,コンタクトレンズ装用困難な円錐角膜に対する低侵襲放射状角膜切開の術後長期安定性 藤本可芳子
円錐角膜の治療には、①RK ②角膜リング ③クロスリンキング とあるが、一般に円錐角膜にRKは禁忌?今回は、中心3-8mmに4-8本、CCTの90%の深さの切開を行うminiRKの成績。ペンタカムやCASIAで正確な角膜の厚みがわかるようになったので、より安全に施行可能。6例11眼に行い、平均3D平坦化して、矯正視力維持され、裸眼視力向上・・らしい。 Amsler-Krumeichの分類でステージⅠⅡⅢが8・1・2⇒9・2・0へ。
9,前眼部OCT(CASIA2)を用いた白内障手術後の眼内レンズ位置予測 渕端睦 行岡病院
術後ACDと相関するのは、術前ACD・ATA・眼軸。LT・Kは相関なし。