2006年 07月 21日
ドライアイ
ドライアイ
ドライアイは、非常に頻度の高い眼疾患で、日本において推定800万とも2000万とも言われています。ドライアイ、つまり、『乾いた目』から連想されるものは、『涙が足らなくて、眼の表面が乾く』ですが、『涙液の量や質の異常により引き起こされた、角膜や結膜の上皮の障害』と定義されています。
この涙ですが、眼の表面を覆っているのは、たった7μl(1000分の7ml)というごく僅かな量ですが、様々な栄養や機能を持っていて、角膜を守っているのです。この角膜上の涙は、大雑把な言い方をすると、3つの層に分かれていています。角膜の一番表層の細胞の上には粘液層と呼ばれる層があり、その上に水層、一番表層が油層となっています。角膜の上に涙が薄く均一に広がるために粘液層があり、油層はその涙が蒸発するのを防いでいるのです。
つまり、ドライアイは、ただ単に涙腺から分泌される涙液の減少だけでなく、瞼の縁にあって油成分を分泌しているマイボーム腺の機能低下や、粘液層をつくっているムチンの欠乏・機能低下などにより、涙の蒸発が過剰になって発症する場合も多いのです。更には、エアコンの効いた部屋で、コンピューターの端末を長時間にわたって見る機会が増えるといった環境要因やコンタクトレンズ装用などが原因になっていることも非常に多いのです。
症状
次に症状ですが、最も多い症状は、眼の疲れですが、ドライアイの特徴は、訴えが多岐にわたるという特徴があります。一般には次の12の症状が代表的です。頻度の高い順に列挙すると
①眼が疲れる。 (実際は、乾燥・異物感・痒みなどの不快感と同一であったりする)
②眼がなんとなく不快。 (乾燥・異物感・痒みなどがこう表現されやすい)
③眼が乾いた感じ。
④眼が重たい感じ。
⑤光をみると眩しい。
⑥眼が痛い。
⑦ものがかすんで見える。
⑧眼やにがでる。
⑨眼がゴロゴロする
⑩眼が充血する。
⑪眼が痒い。
⑫涙が出る。
となります。
どれも、ありがちな症状なんですが、このうち5つ以上当てはまり、更には、10秒以上瞬きせずに眼を開いていられない、瞬きの回数が多いなどの症状があれば、ドライアイの可能性はかなり高いと言えます。
次にドライアイと密接な関係にあるのが
1)コンタクトレンズ
2)VDT症候群
の2つです。
1)ドライアイとコンタクトレンズ
最近の調査で、オフィースワーカー約1000人のうち、ドライアイと診断されたものは、約30%で、コンタクトレンズ装用者なら40%もあったと報告されています。また他の報告では、コンタクトレンズをしていて、眼に傷が入った患者さんの93%にドライアイがあったとも報告されています。つまり、コンタクトレンズ装用にともなう不快感や角膜傷害は、ドライアイと密接な関係があり、検査が必要ということになります。
2)ドライアイとVDT症候群
瞬きは、自動車のフロントガラスのワイパーのように、涙液を角膜上に行き渡らせる働きがあり、瞬きしないでいると、角膜上の涙液の蒸発量が増加し、目の表面が乾きやすくなります。ある報告では、リラックスしているときの瞬きの回数は、1分間に約20回、それが読書時は、約10回に、パソコンやテレビゲームの時は5-6回に減少すると報告されています。つまり、瞬きは、読書で1/2、パソコン作業で、1/4に減少するのです。
たとえば、もともとドライアイ気味の人が、エアコンの聞いた乾燥した室内で、VDT作業を行なえば、ドライアイ症状は必発と言えます。
(VDT症候群とは:VDTは、Visual or video display terminal の略で、VDTを使う作業によって起こるこうした疲れ目、身体、心に影響のでる病気を、VDT症候群(別名テクノストレス眼症)と呼び、VDTの急速な普及により起こった、現代の新しい病気とされています。)
治療
最後に治療ですが、
1、環境改善・生活指導
2、点眼
3、手術
の3本立てとなります。
1、環境改善・生活指導としては、
・パソコンモニター位置を眼の高さより下方に下げる。
・加湿器で室内の乾燥を防ぐ
・意識的に瞬きをする。
・エアコンの風に直接あたらないようにする。
・休憩をとる。
2、点眼(通常の診療の中では、これが一番重要と思います)
・人工涙液の点眼(防腐剤の入っていないものが望ましいとされています)
・ヒアルロン酸点眼(ドライアイが原因の角膜上皮障害に有効な唯一の目薬と言えます)
3、手術
・涙点プラグ(涙の出口である涙点にプラグをはめて、少ない涙でも眼が潤うようにする。最近になって随分ポピュラーになった治療法です。)
・涙点閉鎖術(手術的に涙点を閉塞させる。これは、一部の専門家に委ねるしかありません。)
☆この他に、ドライアイ眼鏡といって、眼の表面の湿度を高めて、涙液の蒸発を減らす目的の眼鏡もあります。
11ヶ月で、先天白内障で2回手術というのは、それぞれの眼に1回?左眼に2回?
2回目の手術は何の手術でしょう?
眼圧が高い?11ヶ月の子供だと、手持ちの眼圧計で測定されていますか?
大人のような高眼圧に対する対応とは大きく異なり、もし、本当に高いなら、手術でしょうが。
眼が痛いのは、本当に角膜びらんの為ですか?
それは、薬物によるものと断定できているのでしょうか。
肉眼で見て白いのですか。それは、何故だと説明を受けていますか。生まれつき角膜混濁を伴っている場合もありますし、その後の角膜上皮障害ということもあるでしょうし、内皮障害も考えられます。
本当に先天白内障のみなのでしょうか。他の先天異常を伴っていないのでしょうか・・・
以上の如く、非常に複雑で難しい問題をいくつも含んでいます。心配であれば、先ず、主治医にしっかりと説明してもらってください。もし、納得がいかなければ、セカンド・オピニオンを求められるのもいいでしょうが。その道の専門家でなければ、適切なアドバイスは難しいと思います。