アイファガン点眼液0.1% 発売5周年記念講演会 in 大阪 その2(1029)

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真っ白な河川敷だが、元気に走り回る老犬?



特別講演Ⅱ 緑内障治療でブリモニジンに期待するところ

中澤徹 東北大教授

今最も期待している緑内障リーダーの登場。徐々に貫禄も出てきたかな・・。

一番大切なこと。【生涯に渡る視機能の維持と重症化する患者の早期の見極め・進行阻止】

①進行が早い ②中心視野障害 この2つが重要。

1,眼圧非依存性因子

眼圧を下げても下げて進行する緑内障がある。治療中の緑内障患者を眼圧別に、1)10以下 2)10-15 315以上 の3群に分けても、いずれに群においても、半分ぐらいはまあまあで、半分ぐらいは進行していて、20%ぐらいは手術を考慮するほど進行が早い?つまり、例え30%眼圧下降できても、50%ぐらいは視野が進行している。何故?眼圧以外の因子、眼圧非依存性因子が無治療のままだから?

眼圧以外に、加齢・近視・遺伝子・生活習慣・血流・酸化ストレス・炎症・PE・・・と様々な眼圧非依存性因子があり、それが神経節細胞死に結びついている可能性。メタ解析によれば、関連するリスクファクターとしては、重要なものから、POAGでは、高齢末期緑内障・高い眼圧・PECCT・眼血流の高い抵抗・抗カルジオリピン・過去の視野進行・女性・大きなCD比で、NTGでは、乳頭出血PPA・脳梗塞・高齢・高血圧・冷水テスト遅い回復・片頭痛・CCT薄い。つまり、眼圧よりも血流に関連する要因の方が多い。やはり眼血流は重要。『思い起こせば、平成5年の最後の日本緑内障学会研修会の初日のテーマもそうだったのだが、古くから緑内障の視神経障害の原因は、機械説vs 血管説・・・の戦いが繰り広げられていた。きっと、いずれか一方ではなく、両方共原因だったのだろう。或いは機械説がメインのNTGと血管説がメインのNTGの混在する症候群なのかも・・』

乳頭の血流に関連する要因として:視神経乳頭局所においては、高い眼圧により血管が圧迫され、廃用障害で退縮し、陥凹で絞扼され、近視では伸展され、毛細血管が脱落する。全身においては、流量の低下に関連するのが、血圧低下・高血圧過剰治療・血管攣縮・夜間血圧低下・動脈効果・心不全、質の低下に関連するのが、貧血・COPD、睡眠時無呼吸。

全身因子 

①低血圧は様々なスタデイで証明されている。拡張期眼潅流圧が50mmHgを境にPOAG増加する。やはり血圧の低い人の高眼圧は怖い。

②高血圧の治療で、緑内障進行が2.5倍?急な視野進行のあった場合、高血圧治療薬にも注意が必要。

血流変動と中心視野進行 

 眼潅流圧変動が大きいと中心視野障害されやすく、進行速度早い。血流因子は、中心視機能に障害を引き起こす。

視神経乳頭耳側の循環と中心視機能

 PPA内の血流が乏しい(Microvasculardropout)のは緑内障視野欠損と関連。OCTアンギオでみるPPA内の血管の量が低下しているのは、近視による伸展が原因?

血管内皮由来の血管作動性生理活性物質

血管拡張:NO vs 血管収縮:エンドセリン

NOは直接の測定は困難だが、緑黄色野菜を十分にとると緑内障リスク下がり、中心視野障害の緑内障になりにくい・・・というデータはある(傍証)。NOに関連する遺伝子多型があると、POAGリスク大きく、中心視野障害の緑内障のリスクも大きい。血中のエンドセリンは、NTGで増加。中心視野障害やその進行は、眼循環障害を伴う緑内障の特徴?!

酸化ストレス

スーパーオキシドが発生すると、様々な疾患の原因となるが、それを除去するメカニズム(SOD・カタラーゼ・・)もあり、そのバランスの中で、酸化ストレスに強い人と弱い人がいる。この酸化ストレスを評価する指標は?

皮膚AGE・尿中8-OHdG(http://www.jaica.com/guidance_8ohdg/index.html)dROMBAP・・など。

尿中8-OHdGはうつ病のバイオマーカーでもあるが、NTGにも関与(MD、乳頭血流と相関あり)。特に中高年男性においては、酸化ストレスと緑内障重症度・乳頭血流が関連。抗酸化力弱い中高年男性要注意?

※尿中8-OHdG DNAを構成する塩基の一つdeoxyguanosine(dG)8位が ヒドロキシル化された 構造を持つDNA酸化損傷マーカー

※みかん食べて緑内障予防?https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2017/08/press20170801-01.html 

2,アイファガンの話

神経保護の4条件

①網膜にα2受容体がある。②動物モデルで効果あり。③有効濃度が網膜に届く。④臨床的に有効

勿論④のみでもいいのだが・・・

①ヒトには、神経節細胞にα2受容体あり。

②動物モデル:神経切断後のfluorogold逆行染色でアイファガン有効性証明。またRGC由来のpSTRをみて、神経切断+アイファガンでpSTR低下を抑制できた。

③硝子体手術前に1週間アイファガン点眼すると、房水336nM,硝子体4.8nM(有効濃度は2nM)。つまり有効濃度が点眼で届いている。

LoGTS:眼圧下降に依存しない視野障害進行抑制あり(ガイドラインにも記載)。

※東北大でのスタデイ:0.5dB/年以上の早さで進行する症例をブリモニジン点眼群とチモロール点眼群に分けて比較すると、眼圧はともに少し低下、視野はチモで悪化、ブリモニジンは維持。視野進行かDHでもチモ悪化、ブリモニジン維持。

眼圧非依存性因子は重要で、中心視野障害にも影響。ここにアイファガンが有用かもしれない。

アイファガン点眼液0.1%発売5周年を経て パネルディスカッションから

植木麻里 大阪医大講師

※ぶどう膜炎外来の炎症が関連していると思われる続発緑内障にアイファガン投与すると、23.215.7へ。かなり有効だったと。一般的に多剤併用にアイファガンをAd-onしてもこんなに下がらない。

松下賢治 阪大病院教授

アイファガンのAd-onの効果

39眼のNTG。近視多くて、CCT薄い。MDスロープ-0.86dB/年とかなり速い。アイファガン点眼で、眼圧「13.312.4MDスロープは-0.32へと改善?

中澤教授 

NTGの管理にあたって:中々日内変動は困難なので、①座位眼圧 ②仰臥位眼圧 ③うつむき1時間後眼圧の3点セットをして、いずれも低い場合にNTGと断定。

個別にチェックするポイント

CCT・近視・PPA・酸化ストレス・血圧・・・・





第2回プラチナブロガーコンテスト



by takeuchi-ganka | 2018-01-22 18:26 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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