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第122回 日本眼科学会総会 その7 一般講演 緑内障 (1052)

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寒冷紗の下で旨味蓄積中?

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急性閉塞隅角症眼と短眼軸長眼の前眼部構造の比較 清水 有紀子(ツカザキ病院眼科)



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 そもそも、どうやって症例をチョイスしたのかというのが気になる。急性発作眼はわかるが、発作未発症の短眼軸眼には、将来発作に至る眼とそうはならない眼が含まれている筈。また急性発作眼の発作中に検査したようで、発作の影響が出ている筈で、本来ならその僚眼と比べるべきだった気もする。まあ、それはさておき、平均眼軸長22.80の急性発作群と22.39の短眼軸(発作未発症)眼の比較。等価球面度数には差がなかったが、K値・角膜厚・LVは発作眼が大きく、前房深度・AOD500・前房幅・前房高は、発作眼が小さかった。前房深度とAOD500が重要だと・・。この前房深度だが、発作眼が1.53mmで、短眼軸眼が2.53mm

某大学の小さなUBM検査外来で、長らくこの手の検査を担当してきた爺の、根拠の乏しい印象を言えば、前房深度2.5は安心の深さで、1.5はいつ発作を起こしても不思議でない深さ。この危険性を決めているのは、当然眼軸長だけではなく、様々な解剖学的バランスでしょうし、角膜曲率半径・虹彩根部形状・毛様体形状・水晶体厚などを含む前眼部のバランスが問題なのでしょうし、加えて水晶体の加齢性変化やチン小帯の脆弱性も大きく関係してきそうです。今回の発作眼にしたところで、純粋に解剖学的バランスだけで、発作に至ったのか、チン小帯が脆弱・断裂みたいな続発性要因が大きくて、発作にいたったのかは不明。だからと言ってて眼軸が関係ないわけじゃなくて、眼軸25の眼と22の眼じゃ、通常前眼部構造は大きく異なっていることが多いでしょうが。

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POAG NVG における線維柱帯切除術後の濾過胞構造変化の比較 國分 太貴(東北大)

濾過手術は、創傷治癒との戦い。うまく戦いに勝てば良好なブレブができるが、負ければ瘢痕化する。その勝ち負けを早期に察知できないか?当然NVGは負けることが多いのだが、前眼部OCTでブレブ内の輝度が高くなってくれば、劣勢・・・?この時点で何かできるのだろうか?(かつてUBMで行われたことと同じ?)

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前眼部シャインプルーフ解析装置の角膜生体力学パラメータの再現性 的場 あゆみ(大阪大)

眼圧計と言えばそうなのだが、ORAと同じように、この器械独特の角膜生体力学パラメータを提示する。このパラメータにどれほどの意味があるのだろうか?

35ものパラメータのうち、27ほど使えるらしい・・・。まだまだこれからかな。

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福井県済生会病院における15 年前の緑内障患者の現在までの転帰 新田 耕治(:福井県済生会)

自分が診てきた緑内障患者さんのまとめ。

O1-030

当院緑内障外来に通院しているステロイド使用症例の臨床的背景 須田 謙史(京都大)

全身的な背景があって、ステロイドを使用している緑内障患者。全身的背景としては、SLE・間質性肺炎・関節リウマチなどが多い。また、アトピー性皮膚炎に要注意。


by takeuchi-ganka | 2018-05-05 11:01 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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