2018年 05月 05日
第122回 日本眼科学会総会 その7 一般講演 緑内障 (1052)
寒冷紗の下で旨味蓄積中?
O1-026
急性閉塞隅角症眼と短眼軸長眼の前眼部構造の比較 清水 有紀子(ツカザキ病院眼科)
某大学の小さなUBM検査外来で、長らくこの手の検査を担当してきた爺の、根拠の乏しい印象を言えば、前房深度2.5は安心の深さで、1.5はいつ発作を起こしても不思議でない深さ。この危険性を決めているのは、当然眼軸長だけではなく、様々な解剖学的バランスでしょうし、角膜曲率半径・虹彩根部形状・毛様体形状・水晶体厚などを含む前眼部のバランスが問題なのでしょうし、加えて水晶体の加齢性変化やチン小帯の脆弱性も大きく関係してきそうです。今回の発作眼にしたところで、純粋に解剖学的バランスだけで、発作に至ったのか、チン小帯が脆弱・断裂みたいな続発性要因が大きくて、発作にいたったのかは不明。だからと言ってて眼軸が関係ないわけじゃなくて、眼軸25の眼と22の眼じゃ、通常前眼部構造は大きく異なっていることが多いでしょうが。
O1-027
POAG とNVG における線維柱帯切除術後の濾過胞構造変化の比較 國分 太貴(東北大)
濾過手術は、創傷治癒との戦い。うまく戦いに勝てば良好なブレブができるが、負ければ瘢痕化する。その勝ち負けを早期に察知できないか?当然NVGは負けることが多いのだが、前眼部OCTでブレブ内の輝度が高くなってくれば、劣勢・・・?この時点で何かできるのだろうか?(かつてUBMで行われたことと同じ?)
- https://iovs.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2127162
- http://iovs.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2202897
O1-028
前眼部シャインプルーフ解析装置の角膜生体力学パラメータの再現性 的場 あゆみ(大阪大)
眼圧計と言えばそうなのだが、ORAと同じように、この器械独特の角膜生体力学パラメータを提示する。このパラメータにどれほどの意味があるのだろうか?
35ものパラメータのうち、27ほど使えるらしい・・・。まだまだこれからかな。
O1-029
福井県済生会病院における15 年前の緑内障患者の現在までの転帰 新田 耕治(:福井県済生会)
自分が診てきた緑内障患者さんのまとめ。
O1-030
当院緑内障外来に通院しているステロイド使用症例の臨床的背景 須田 謙史(京都大)
全身的な背景があって、ステロイドを使用している緑内障患者。全身的背景としては、SLE・間質性肺炎・関節リウマチなどが多い。また、アトピー性皮膚炎に要注意。