第122回 日本眼科学会 その8 サブスペシャリティーサンデー1 (1055)

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この時期に、ちらっと見かける薄紅色の小さな赤い花(アカバナユウゲショウ)

サブスペシャリティサンデー 1

メディカル網膜治療の新しい考え方

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慢性中心性漿液性脈絡網膜症に対する光線力学療法 沢 美喜::堺市立総合医療セ)

急性のCSCは、今でも光凝固で治療するのでしょうが、問題は慢性化したCSC3050歳代。片眼もしくは両眼性。ストレスが原因らしい。治療は光凝固かPDT(適応外)。

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写真は、発表とは無関係の慢性CSCpachychroid + pachyvesselがあって、網膜色素上皮の不整と僅かなSRD。こんな脈絡膜を見ていると、薬物で循環改善が得られないのかなあ・・・と思ってしまう。これだけダイナミックに脈絡膜循環が変化しているのに、原因は?それに対する治療は?

  • 症例63歳男性。右眼2ヶ月前にCSCで視力(0.9)、左眼30年前にCSCで視力(0.4)。左眼コントラスト感度低下。網膜下プレチピテート、網膜下液混濁、下液の下方移動(Descendingtract)、pachychoroid、外節延長、脈絡膜血管拡張、自発蛍光(徐々に低蛍光に・・)、IACVH(+)(⇒PDTと相性がいい)。※PDTFAびまん性漏出・IACVHpachychoroid
  • 症例40歳男性。6年前から繰り返し再燃。PDTしたら、視力維持、コントラスト感度改善。
  • 症例52歳男性。両眼性CSC。右にDescendingtractPDT反応悪くて再発。IVA併用してドライに。コントラスト感度上昇。

64眼の慢性CSCに対してPDT(半分80%dosePDT、半分PDTIVA)。1ヶ月で97%SRD消失。再発した数例は全て両眼性CSCだった。0.8以上の視力があったケースも、1例除いて低下しなかった。

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黄斑部毛細血管拡張症(MacTel古泉 英貴::琉球大)

かつてIdiopathic JuxtafovealRetinal telangiectasiaGass)と呼んでいた疾患。最近はMacTelYannuzziが分類していて、3つのタイプに分けられる。

  1. Type1Aneurysmal Telangiectasia
  2. Type2Perifoveal Telangiectasia (非増殖期・増殖期) 
  3. Type3Occlusive Telangiectasia(滅多にない)


Type1Aneurysmal Telangiectasia

症例40歳男性 片眼。毛細血管瘤、硬性白斑、CME耳側縫線を巻き込んで広がる。日本人に多く。視力が低下するなら血管直接凝固。漏出が旺盛なので、FAよりIAの方が見やすいかも。

Type2Perifoveal Telangiectasia (非増殖期・増殖期) 

性差なく、5060歳。耳側の毛細血管拡張も漏出も軽度。初期は診断も困難。クリスタリン様物質沈着、透明性低下、色素沈着・・・やがて網膜下新生血管(CNVではない)。EZ欠損。

Type2の非増殖期は、変視のみ。視力低下は軽微。黄斑色素減少してブロック少ないので自発蛍光強い。AO-SLOでは広範囲の視細胞が障害。治療法はない。増殖期には抗VEGFが少し効く?


by takeuchi-ganka | 2018-05-09 10:13 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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