2018年 06月 07日
第2回日本近視学会 その2 (1066)
S2-2 近視進行抑制(光学的アプローチの可能性) 平岡孝浩(筑波大)
l ヒヨコに凹レンズ⇒遠視性デフォーカス⇒眼軸延長
l 調節ラグ⇒眼軸延長
PALによる調節ラグ改善の効果は・・・⇒屈折は11-21%抑制、眼軸長は2-16%抑制と、有効だが不十分・・
網膜の周辺視覚情報が重要、遠視性デフォーカスが問題。これに対してMyoVison(ツアイス)⇒無効?(両親とも近視の場合のみ有効)(※日本では無効)。(個人的には好きじゃないが)OK(オルソケラトロジー)は、眼鏡よりも有効(5年で30%抑制)。RCTで43%抑制(ROMIOスタデイ)。ツインスタデイでも有効性を証明。つまり、OKは有効で、30~60%抑制。レトロスペクティブだが、OKと通常SCLの比較スタデイで、有効・安全が証明。(意図的ではなかったが、はからずも近視抑制効果が証明されたことになる)
※軸外収差理論、周辺部の遠視性デフォーカスがトリガー。また、OKによる高次収差(コマ収差)増加が眼軸長延長抑制している?大きな高次収差⇒偽調節・焦点深度増加⇒毛様体筋緊張軽減⇒近視抑制(機械的張力理論)?
多焦点SCL:33%抑制(12M)、50%抑制(10M)、47%抑制(12M:Fujikaco)。MiSight(クーパービジョン):屈折59%抑制(3年)、眼軸長52%抑制。メカニズム:周辺遠視デフォーカスは改善されてないのに何故?高次収差↑?このように多焦点SCLも有望だが、デザインが定まってない・・・。
※OKと低濃度アトロピン併用なら、OKで50%抑制、+ATで更に60%抑制(つまり79%抑制?)?