第7回関西角膜セミナー その2 (1078)

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夜空のムコウ~ドライアイの見えにくさに迫る 阪大 高静花 准教授

2016年ドライアイの定義と診断基準

定義:ドライアイは、様々な要因により涙液層の安定性が低下する疾患であり、眼不快感や視機能異常を生じ、眼表面の障害を伴うことがある。

診断基準:1,2を有するものをドライアイとする

  1. 眼不快感、視機能異常などの自覚症状
  2. 涙液層破壊時間(BUT)が5秒以下

DEWS(2017)

Dry eye is amultifactorial disease of the ocular surface characterized by a loss ofhomeostasis of the tear film, and accompanied by ocular symptoms, in which tear film instability and hyperosmolarity,ocular surface inflammation and damage, andneurosensory abnormalities play etiological roles.”

※やはり欧米と日本とは若干捉え方が異なったまま・・・^^;

自覚症状は様々で、かすみ・眩しい・疲れ・・・。読む作業は?高齢者ドライアイ患者は、読むのつらいと言い、新聞読まなくなることも多い。ドライアイ患者では音読・黙読ともに速度遅い。また、見え方変動・眩しい・ぼやける・疲れる・・・・など様々。

『涙液安定性⇔上皮障害』

TFOD:層別診断 ⇒ TFOT:層別治療

ブレイクアップパターン分類

涙液減少

水濡れ性低下

蒸発亢進

重症

area

水分補充

spot

膜型ムチン補充

Random

(油・水・ムチン補充)

軽症

Line

水分補充

dimple

膜型ムチン補充

高次収差(波面センサー)

  • areabreak:重症シェーグレン、瞳孔中心に上皮障害あり、瞬目直後から高次収差高いまま ⇒ ぼやける
  • linebreak: 下方に上皮障害。中央になし。瞬目後収差増加なし。⇒ 症状なし?
  • spotbreak:瞬目直後の変化で、波面センサーで捉えられない。
  • dimplebreak:瞬目後時間とともに涙液安定性低下につれて高次収差増加 ⇒ 見え方変動
  • randombreak:正常でもあり。BUTが長いと問題ないが、短いとブレイクするところで収差が上昇する。

  • コントラスト感度:中央の上皮障害(+)だとコントラスト感度低下(⇒ぼやける)
  • 前方散乱:見え方に影響(涙液安定性低下で増加、中央に上皮障害あると更に増加?)⇒眩しい

Oculus社のC-Quant:眼球内の光の散乱によって生じる網膜への迷光を定量的に測定。

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ここで何故かこの話。

雲切目薬(1260円)

『元祖、「善光寺 雲切目薬」は、天文12年(1543年)のはるか昔に初代笠原十兵衛が創製いたしました。それは軟膏状の練り目薬が貝に入れられたもので、そのまま、あるいは水に溶いて使用されていました。「しみるがよく効く」と評判で、薬の乏しかった当時は目薬以外の用途にも珍重されておりました。』

雲切だから、カスミがとれる的な発想?1543年、鉄砲伝来以来売られている?

閑話休題

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点眼直後の見え方

  • 0.3%ヒアルロン酸点眼:点眼直後に高次収差上昇(波面センサーでの高次収差)
  • ムコスタ点眼直後に前方散乱上昇(C-Quantでの前方散乱)

http://iovs.arvojournals.org/article.aspx?articleid=2128705

ムコスタ点眼:粘膜上皮の正常分化を促進

BUT短縮型ドライアイ:ムコスタで自覚症状改善。BUT延長。瞬目後の高次収差上昇を抑制。


by takeuchi-ganka | 2018-07-11 14:20 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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