第29回日本緑内障学会 その11 (1102)

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滋賀県某所で、カリスマ眼科医Y先生と遊んでいたら、突然あらわれた狸。Y先生ではありません^^;

シンポジウム 9 緑内障の眼圧非依存因子アップデート

S9-1  Central Corneal 角膜厚と緑内障 村田博史 :東京大

角膜のCCTは緑内障のリスクファクター?ただCCTは眼圧に影響するが、緑内障進行にはあまり大きく関与していない。ReichertOcular Response Analyzer ORA)で測定されるCHとは。corneal hysteresisCH) とは角膜の粘弾性に由来する数値。近年・・・?と言われるが、ORAの話を最初に聴いたのは、12年前の臨眼だったので(https://takeganka.exblog.jp/3544921/)、一昔以上前で、そろそろ興味が薄れてきた時に、日本に正式に輸入されたようで、何だかなあ・・・とも思うが。このCHが低いと緑内障進行しやすい。UKGTSでは、GATよりもIOPccCHで補正したIOP)の方が、より良い視野進行予測因子らしい。その他、年齢とCHが視野進行に関連。また、CCTが緑内障進行のリスクファクターで、ORACHを加えると、CCTは除外され、CHがリスクファクターとなる。様々な報告からCHは、緑内障進行に関わっているのは確からしい

最近、CorvisSTが登場して、似たようなパラメータが得られて、果たして有用?この機械では、局所的な角膜の変化に加えて、眼球全体の変化(whole eye motion: WEM)も測定できていて、後者を考慮しないと、角膜特性と緑内障の関連が不明瞭に。局所的な凹みが大きくて、WEMが小さい場合は、CHと緑内障進行との関連が大きいが、WEMが大きいと関連が弱くなる。

https://www.nature.com/articles/s41598-018-21424-8 

ORAでのwaveformanalysis 反射光の解析。クロスリンキング、CHは変化しないが、waveform は変化するので、まだ引き出せる情報がある?


S9-2 Lamina Cribrosa andGlaucoma 篩状板と緑内障 面高宗子 :東北大

高深達性OCTを用いて、篩状板の3次元構造を解析。篩状板は円板状で、コラーゲン・細胞接着性蛋白からなり、ここを網膜神経線維の全てが通過している。眼球外壁を構成する強靭な強膜の中で特に脆弱部分で、眼圧・脳脊髄圧のバランスの中にある。緑内障眼においては、乳頭陥凹に伴って?篩状板変形が変形していて、そこでは篩状板変形に伴う軸索を絞扼、軸索流のうっ滞があり、RGCのアポトーシスが生じている。これが緑内障の基本病態であり、篩状板の非侵襲的評価が必要。視神経乳頭部の血流支配:SPCAZinn-Haller動脈輪の支配領域が重要。緑内障の鋳型標本では、毛細血管が疎に。PPGで篩状板菲薄化し、緑内障眼では更に菲薄化している。篩状板厚は、CD比やMD(視野)、血流と関連。視神経乳頭だけでなく、RPCや黄斑部の血管密度も緑内障と関連。高深達性OCTOCTAで視神経乳頭血流と緑内障との関連も明らかに。篩状板ポアが同定できる部位を基準のその前方と後方の血流を評価可能に。緑内障眼においては、RPC密度低下、乳頭内でも。篩状板でも血管密度低下らしい。篩状板ビーム内毛細血管も?

篩状板ポア形態(3次元構造)・屈曲性の評価。緑内障眼の屈曲性↑OCT画像の3次元構造解析でポア立体構造を入手。緑内障眼では、体積や断面積が小さい。立体構造を知ることで、軸索に対する侵襲の強さが理解できる筈。例えば黄斑部障害のある緑内障においては、視神経乳頭内(篩状板内)の黄斑部に相当する部位のポアの平均断面積は、正常眼に比べて明らかに小さい。今後、解析が進むと理解は深まる・・

※実臨床では、篩状板はなかなか見えにくい。ポアとか欠損ぐらい。厚みは無理。Bスキャン画像から推定するしかない。


by takeuchi-ganka | 2018-10-30 17:44 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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