大阪眼疾患セミナー その3 (1118)

ちょっと病に臥せって、ブログ更新滞っていましたが、そろそろ再開・・

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3,BRVOの疑問 山梨大 飯島裕幸 

網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)は、糖尿病網膜症についでありふれた眼底疾患。いわゆる眼底出血。BRVOは血栓性静脈閉塞が原因で、血栓はFAOCTでも見えることも・・。

急性期所見としては、出血と浮腫。この浮腫は何故?静脈が閉塞すると血管内圧が上昇して生じるのだろうか?最近、抗VEGFを使って浮腫が軽減することを経験。どうも、浮腫の原因は、「静水圧差≪高VEGF濃度」らしい。圧よりもVEGF濃度に依存している。VEGFで、内皮細胞間の密着結合が開いて、透過性亢進して水が漏れてくる。出血はどうして?BRVOで抗VEGF剤で治療していて、黄斑浮腫は再発するが、出血は再発しにくい。impending RVOでは、視力良好。浮腫がなくて出血がある。BRVOでも出血のみで(視力良好)、遅れて浮腫が出てくることがある。また緑内障はRVOのリスク因子。乳頭陥凹縁で屈曲、高眼圧で還流圧低下などが原因らしい。緑内障では、斑状出血が多い(NFL少ないので線状出血にならない)、CME少ない(RGC少ないとVEGF産生少ないから)。

浮腫と出血の発生機序

浮腫:血流速度低下(酸素濃度低下)⇒VEGF産生増加⇒血管透過性亢進

出血:静脈内圧上昇。高血圧と関連あり。

高血圧だが、動脈圧の上昇だが、静脈圧上昇と静脈内圧の関係は?血栓性静脈閉塞があると、静脈圧上昇して出血する。高血圧があると促進?? 血管内圧上昇による一過性出血の例として、網膜細動瘤破裂・高血圧網膜症、そしてバルサルバ網膜症(いきみ・胸腔内圧上昇・網膜中心静脈圧上昇・網膜出血・硝子体出血)。つまり、出血は静脈内圧上昇+発症時血圧上昇。低酸素状態となりRGCからVEGF産生されて、その濃度が上昇すると浮腫が少し遅れて出現、VEGF濃度上昇するたび再燃

RVOは血圧管理が重要。

黄斑浮腫(-)となっても視力不良なケースについて。BRAVOスタデイ。毎月ラニビズマブを半年投与・・。CFT改善(85%改善)>視力改善(65%改善)。つまり、CFT正常でも視力不良もあれば、CFT厚くても視力良好なものもある。浮腫がなくてCRT正常でも、EZがダメだと視力不良の原因に。(ONL:視細胞核、ELM:ミュラー細胞との結合、EZ:内節、IZ:外節)

RVOでの視細胞障害の原因は? ①外層浮腫、②SRD、③SRD+出血、④・・・・

中心窩の網膜下出血(+)だと網膜外層(視細胞)障害 この出血には血圧が関連。スタデイを行い、中心窩網膜下出血の持続時間と視細胞障害の関係が示された。それが最終的な視力予後に関わる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26661582 

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0144894

網膜下出血が何故視細胞障害?①ヘモグロビン中の鉄が神経細胞毒性(フリーラジカル産生) 多分これがメイン。②凝血塊・・・③・・?

 このEZは回復しないか?EZは本体ではないので、回復する可能性ある筈。MEWDSでは、急性期にEZなくて、1ヶ月ぐらいで急速に回復する。またBRVOで数年後に回復したケースもある。可能性は高くないかもしれないが、時間をかければ視細胞のダメージは回復するかもしれない。

MEの自然治癒する可能性。例:若い人のBRVOME自然回復例。だから、特に若い人では可能性あるので、3ヶ月位待ってから治療介入してもいい?(昔、光凝固しか治療がなかった時の自然回復の経験を踏まえて・・)。Heyreh先生の論文:最初に視力が悪かったケースがよくなり、最初良かったケースが悪くなったり・・。自然治癒の可能性も指摘(18から21ヶ月で半分ぐらいはME無くなる・・)。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4408204/ 

浮腫が再発・遷延する治療抵抗例とは?毛細血管瘤や静脈壁染色・・つまり糖尿病網膜症様変化。治療抵抗黄斑浮腫(発症後1年しても残存するME)全例、OCTAで経過をみると、毛細血管瘤の出現が原因だったと(Tomiyasu T 2016)。 糖尿病網膜症化したBRVOでは抗VEGF効きにくい。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4937381/ 

急性期BRVOは?血管はほぼ正常で、血栓ができて、内圧上昇して出血。そして血流低下、低酸素・VEGF産生、血管内皮透過性亢進、浮腫に・・。慢性化すると血管内皮が糖尿病網膜症化して、抗VEGF効きにくくなる。

 

CFTはいつまでも再注射の判断になるか?何度も再燃繰り返すうちに、視力は下がらなくなる。そして注射が効かなくて、CFT厚くても視力がいいことも・・。

GALILEO試験:視力変化していないなら、注射しなくていい

BRIGHTERCRYSTAL:浮腫は問わない。視力低下なら注射。安定したら経過観察。

※直前3回の視力の変化基準に、再注射するかどうか・・・(これからの基準になる)3,BRVOの疑問 山梨大 飯島裕幸 

網膜静脈分枝閉塞症(BRVO)は、糖尿病網膜症についでありふれた眼底疾患。いわゆる眼底出血。BRVOは血栓性静脈閉塞が原因で、血栓はFAOCTでも見えることも・・。

急性期所見としては、出血と浮腫。この浮腫は何故?静脈が閉塞すると血管内圧が上昇して生じるのだろうか?最近、抗VEGFを使って浮腫が軽減することを経験。どうも、浮腫の原因は、「静水圧差≪高VEGF濃度」らしい。圧よりもVEGF濃度に依存している。VEGFで、内皮細胞間の密着結合が開いて、透過性亢進して水が漏れてくる。出血はどうして?BRVOで抗VEGF剤で治療していて、黄斑浮腫は再発するが、出血は再発しにくい。impending RVOでは、視力良好。浮腫がなくて出血がある。BRVOでも出血のみで(視力良好)、遅れて浮腫が出てくることがある。また緑内障はRVOのリスク因子。乳頭陥凹縁で屈曲、高眼圧で還流圧低下などが原因らしい。緑内障では、斑状出血が多い(NFL少ないので線状出血にならない)、CME少ない(RGC少ないとVEGF産生少ないから)。

浮腫と出血の発生機序

浮腫:血流速度低下(酸素濃度低下)⇒VEGF産生増加⇒血管透過性亢進

出血:静脈内圧上昇。高血圧と関連あり。

高血圧だが、動脈圧の上昇だが、静脈圧上昇と静脈内圧の関係は?血栓性静脈閉塞があると、静脈圧上昇して出血する。高血圧があると促進?? 血管内圧上昇による一過性出血の例として、網膜細動瘤破裂・高血圧網膜症、そしてバルサルバ網膜症(いきみ・胸腔内圧上昇・網膜中心静脈圧上昇・網膜出血・硝子体出血)。つまり、出血は静脈内圧上昇+発症時血圧上昇。低酸素状態となりRGCからVEGF産生されて、その濃度が上昇すると浮腫が少し遅れて出現、VEGF濃度上昇するたび再燃

RVOは血圧管理が重要。

黄斑浮腫(-)となっても視力不良なケースについて。BRAVOスタデイ。毎月ラニビズマブを半年投与・・。CFT改善(85%改善)>視力改善(65%改善)。つまり、CFT正常でも視力不良もあれば、CFT厚くても視力良好なものもある。浮腫がなくてCRT正常でも、EZがダメだと視力不良の原因に。(ONL:視細胞核、ELM:ミュラー細胞との結合、EZ:内節、IZ:外節)

RVOでの視細胞障害の原因は? ①外層浮腫、②SRD、③SRD+出血、④・・・・

中心窩の網膜下出血(+)だと網膜外層(視細胞)障害 この出血には血圧が関連。スタデイを行い、中心窩網膜下出血の持続時間と視細胞障害の関係が示された。それが最終的な視力予後に関わる。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26661582 

https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0144894

網膜下出血が何故視細胞障害?①ヘモグロビン中の鉄が神経細胞毒性(フリーラジカル産生) 多分これがメイン。②凝血塊・・・③・・?

 このEZは回復しないか?EZは本体ではないので、回復する可能性ある筈。MEWDSでは、急性期にEZなくて、1ヶ月ぐらいで急速に回復する。またBRVOで数年後に回復したケースもある。可能性は高くないかもしれないが、時間をかければ視細胞のダメージは回復するかもしれない。

MEの自然治癒する可能性。例:若い人のBRVOME自然回復例。だから、特に若い人では可能性あるので、3ヶ月位待ってから治療介入してもいい?(昔、光凝固しか治療がなかった時の自然回復の経験を踏まえて・・)。Heyreh先生の論文:最初に視力が悪かったケースがよくなり、最初良かったケースが悪くなったり・・。自然治癒の可能性も指摘(18から21ヶ月で半分ぐらいはME無くなる・・)。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4408204/ 

浮腫が再発・遷延する治療抵抗例とは?毛細血管瘤や静脈壁染色・・つまり糖尿病網膜症様変化。治療抵抗黄斑浮腫(発症後1年しても残存するME)全例、OCTAで経過をみると、毛細血管瘤の出現が原因だったと(Tomiyasu T 2016)。 糖尿病網膜症化したBRVOでは抗VEGF効きにくい。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4937381/ 

急性期BRVOは?血管はほぼ正常で、血栓ができて、内圧上昇して出血。そして血流低下、低酸素・VEGF産生、血管内皮透過性亢進、浮腫に・・。慢性化すると血管内皮が糖尿病網膜症化して、抗VEGF効きにくくなる。

 

CFTはいつまでも再注射の判断になるか?何度も再燃繰り返すうちに、視力は下がらなくなる。そして注射が効かなくて、CFT厚くても視力がいいことも・・。

GALILEO試験:視力変化していないなら、注射しなくていい

BRIGHTERCRYSTAL:浮腫は問わない。視力低下なら注射。安定したら経過観察。

※直前3回の視力の変化基準に、再注射するかどうか・・・(これからの基準になる)


by takeuchi-ganka | 2019-02-02 16:57 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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