ドライアイのお勉強 その1 (1130)

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家の前にある小さな小さな梅園。鹿児島紅から始まった梅の開花、小梅・鶯宿・南高梅・淋子梅・豊後梅・玉梅・思いのまま・・・・だいたいこの順番かな。写真は淋子梅


2019 ドライアイ研究会主催講習会

~すぐに臨床に役立つドライアイ診断と治療~

2019/02/17

通常の講演会(会費1000円程度)と違って、会費が学会並み(10000円以上)なので、真面目に聴講。ただ何となく馴染めない雰囲気・・・・・・・^^; 

1,ドライアイ診療ガイドラインについて 島崎潤 東京歯科大 市川

ドライアイの診断基準は、2016年に改定されました。簡単に言えば、BUTが低下して、それに伴う自覚症状があればいい

http://www.dryeye.ne.jp/public_dryeye/teigi/index.html 

「ドライアイの本質的異常は、シルマーテストによって評価可能な涙液分泌機能や、生体染色によって評価可能な角結膜上皮障害よりも、涙液層の安定性低下である」ことが明らかになり、新しいドライアイの定義では、自覚症状があってBUT低下(5秒以下)していることだけ。ただ、この涙液膜の安定性を見るには、眼表面につけるフルオレセイン液の量がごく少量であることが重要。フローレス試験紙を濡らした後、水滴をしっかり落として、試験紙を眼瞼縁に触れる程度が良く、涙液量を殆ど変化させないことが重要らしい(他にマイクロピペットや爪楊枝でも・・)。このBUTは、シルマーテストよりはるかに鋭敏にドライアイを検出することが可能。ただ、やらなくていいのではないと・・。診断確定のためには、必ずしも必要ではないが、病態把握のためには必要。

そうなると、どうもドライアイというネーミングがひっかかる。ドライアイは、目が乾くイメージではなく、涙液層が不安定な病気。国際的なドライアイの診断基準は、また別で、世界中からドライアイの専門家が集まったワークショップの検討結果の改訂版DEWSⅡが発表されて、 Dry eye is a multifactorial disease of the ocular surfacecharacterized by a loss of homeostasis of the tear film, and accompanied byocular symptoms, in which tear film instability and hyper-osmolarity, ocularsurface inflammation and damage, and neurosensory abnormalities playetiological roles.』   『ドライアイは、涙液膜のホメオスタシスの喪失を特徴とする眼表面の多因子疾患で、自覚症状を伴う。涙液膜は不安定で、浸透圧は高く、眼表面の炎症や障害、神経感覚異常が原因となる。』 とされ、涙液の高浸透圧眼表面の炎症や損傷などの文言があり、日本のシンプルな定義とは若干雰囲気が異なる。 また日本・中国・韓国などのドライアイ研究者によるAsia Dry Eye Society(ADES)が結成され、そこでも診断基準が発表されたが、これは日本とほぼ同じ。

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ドライアイの治療は、日本ではヒアルロン酸やジクアス、ムコスタが主流だが、欧米では(↑)抗炎症狙い。日本でヒアルロン酸点眼が全盛の頃、欧米ではRestasisという低濃度のシクロスポリン点眼が主流だったらしい。現在はどうなのだろう・・?『https://www.xiidra-ecp.com/』これは、欧米で販売されている新しいドライアイ点眼(Xiidralifitegrast))だが、全く日本とは異なる治療アプローチの薬だ。ここまでスタンスが違うことに驚かされる。

※『Lifitegrast,the active ingredient in Xiidra, is designed to specifically block theinteraction of ICAM-1 and LFA-1, which is a key mediator of the inflammationbehind Dry Eye Disease.

※10年前のドライアイ治療最前線は、⇒ https://takeganka.exblog.jp/10552906/

ADESの新しい分類は、

 

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※ http://www.lime.jp/main/informaiton/3232


ドライアイの診療ガイドラインが作成されつつある。緑内障の診療ガイドラインも第4版からは、 『Minds診療ガイドライン作成マニュアル』を参考として、国際的に標準的な方法となった「エビデンスに基づく医療」の考え方を重視して作られたのだが、ドライアイの診療ガイドラインも同様らしい。

https://minds.jcqhc.or.jp/

日眼5月号に掲載される予定?


by takeuchi-ganka | 2019-03-10 09:52 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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