ドライアイのお勉強 その2 (1131) マイボーム線機能不全

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なんて名前の鳥だろう?

2,マイボーム腺機能不全へのアプローチ 天野史郎 井上眼科

マイボーム腺は上下の瞼板内にある皮脂腺で、分泌される脂(meibum)は涙液の油層を形成して、涙液の蒸発を防ぎ、安定性を維持している・・・・という。このマイボーム腺はしばしば機能低下する。毎日患者さんの眼瞼縁を見ていると、透明なサラサラした脂がにじみ出てくるものから、黄色い半固形の脂が溢れているもの、何も出ないもの、圧迫すると歯磨き状のペーストが出てくるものなど、様々だ。これらをMeibomian gland dysfunctionMGD)と呼ぶのだが、ほぼ毎日目にする疾患だけど、あまり自覚症状もないので、多くのケースでスルーしているのだが、それではダメなのかなあ・・・。MGDはドライアイの原因の一つと言われていて、アジアでも欧州でもドライアイ患者の約半分はMGDMGDはドライアイの上流リスクの一つ(図は眼科診療クオリファイ ドライアイスペシャリストへの道 横井則彦 から)・・・と言うけど。

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MGD所見

  1. 開口部付近の血管拡張
  2. 開口部の閉塞(Plugging,ridge
  3. 眼瞼縁の不整
  4. 粘膜皮膚移行部の移動(前方へ)
  5. Meibumの分泌減少・黄白色化・粘稠度増加
  6. マイボーム腺の短縮・脱落(細隙灯顕微鏡・マイボグラフィー)

マイボグラフィーによるマイボーム腺の脱落度を評価(マイボスコア)。加齢でスコア上昇、コンタクトレンズ装用でも上昇。診断は、症状・眼瞼所見・マイボスコア・BUTMeibumで判断。マイボーム腺機能不全ワーキンググループによって、分泌減少型MGDの診断基準が作成されている(⇒ http://www.dryeye.ne.jp/mgdwg/pdf/mgd_teigi.pdf )。この基準による50歳以上の有病率は約50%(症状ありは18.2%、1056万人?)。所見としては、マイボーム腺開口部閉塞・分泌低下が多い。ただ、MGDに特徴的な症状は明らかではなさそうだし、しっかり治療すれば症状が改善するMGD患者さんを見つけるのって簡単ではない気もする。たまに、明らかにMGDがドライアイ症状の原因になっていて、その愁訴が強い場合に治療してもらおうと思っても、簡単ならやってもらってもいいだろうが、Lid hygiene, Warm compression,圧迫してMeibum排出、LipiflowProbing、抗菌眼軟膏塗布、アジスロマイシン点眼、ジクアス点眼?、クラリスロマイシン内服・・。どれも継続治療するのはそう簡単ではない気がする。比較的簡単な手技として、蒸しタオルやホットアイマスクを勧めているが(湖崎眼科の前田先生の影響で)、コスパは「あずきのチカラ」が良さそう(※)。ジクアス点眼も有効なら簡便なので期待できる?(☆)



by takeuchi-ganka | 2019-03-13 15:34 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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