第8回関西角膜セミナー その3 (1156)

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3,わかってきた角膜疾患の不正乱視と視機能 山口剛史 東京歯科大・市川病院

角膜移植成功の鍵は総合力だと・・。例えば角膜感染症の眼が最終的に良好な視力が得られるまでの一例の紹介:角膜感染し潰瘍ができて穿孔し水晶体が嵌頓患者さん。⇒まず急性感染の治療・落ち着いたら、保存角膜でPKPと水晶体摘出・半年後フレッシュ角膜でPKPIOL縫着・そして瞳孔形成も行い、良好な視力達成(超チャンピオンデータ?)。その為に免疫特権の確保・緑内障の回避・IOL縫着・瞳孔形成。この若干ドロドロした手術の中に、眼光学的配慮を。眼光学と言えば、円錐角膜やペルーシド、レーシックなどの屈折矯正手術やドライアイなどが対象と考えられてきたが、このようなどろどろした手術を行う際にも眼光学的配慮が重要だと。

眼光学的配慮:不正乱視の評価は、かつてプラチドリングから始まり、多くの角膜形状解析装置が出てきたが、これは角膜前面しか解析していない。涙液の影響も・・・。現在の前眼部OCTでは、角膜前後面ともに定量評価可能で、加えて混濁した角膜でも解析が可能。これによる眼光学的配慮が良好な視機能に達成に大きく寄与していると・・。

全ての角膜疾患において、視機能と高次収差は相関。角膜移植後も。角膜形状疾患と言えば、ペルーシドや円錐角膜しか浮かばないが、フリクテン、水疱性角膜症も。角膜ヘルペスも特徴的トポ示す。様々な角膜疾患に特徴的トポあり?

従来、角膜移植の適応決定は、細隙灯顕微鏡で混濁を見て判断していたが、移植で視力改善する場合と、満足の得られないケースがある。後者において高次収差が関与している可能性あり。視力改善と高次収差の関係は、術前の高次収差大きいほど視力はよく改善していて、術後も高次収差大きいと良好な視力が出にくい。(例:DSAEKして後面が凸凹していて、高次収差大きければ、DMEKを。) 術前高次収差が大きいと改善するが、混濁あっても収差小さいと術後視力悪くなることも。

角膜移植と言えば、混濁した組織を透明な組織に置き換えるだけと考えていたが、そこに角膜形状・高次収差の評価を加えて、ともに改善しなければ、混濁だけ取り除いても、満足のいく視力は得られない。


by takeuchi-ganka | 2019-07-18 07:44 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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