第60回大阪眼科手術の会 その1 (1182)

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60回大阪眼科手術の会

MIGSの細かなコンセンサスは得られていないようですが、従来、流出路手術ならトラベクロトミー、濾過手術ならトラベクレクトミーが行われていました。ともに強膜弁を作成して行うのですが、流出路手術のMIGSの場合、強膜弁はつくらないで、サイドポートから道具を眼内に入れて、線維柱帯にアプローチする手技(トラベクトーム・カフーク・谷戸式・iSent)となります。

MIGSの位置づけ  東京医大 眼科 講師 丸山勝彦

緑内障手術件数は東京では一番らしい・・。ただ、緑内障手術は、バルベルトは難しそうだが、通常は手術そのものが非常に難しい訳ではなく、術前の評価・手術・術後管理まで含めた治療戦略全体が大切な訳で、件数が多いことがいいのか悪いのか・・・。演者は年間350件、濾過手術が200件(再建術含む)もあり、エクスプレスはあまりしていないようですし、MIGSもあまり多くないようです。白土門下生なので、王道のレクトミーが圧倒的多数で、流出路手術はsuture LOTがメインらしい。

MIGS

1,iStent:簡単な手術だが、手術適応は限られている。術者にも基準あり。従来なら白内障単独だったような症例に行ってる感じ?少し下がる程度。点眼少し減らす程度?する価値あり?

2,カフーク:滝井では松岡くんが沢山していたが、線維柱帯をカンナで削る感じのロトミー

3,谷戸式:安価で再使用可能なマイクロフックを使って線維柱帯を切開するので一番普及?適応を前倒しして手術している限り良好な成績?

4,トラベクトーム:線維柱帯を電気的に切除?焼灼?

※カフークも谷戸式も同じだと思うが、単独手術なら、成績は基本LOTと同程度の筈。白内障同時手術なら結構眼圧下がっていて、点眼も減少。これもLOTトリプルと同程度。適応を前倒しして手術して良好な成績?追い込まれて手術するのではなく、点眼を減らす為に行ったり、白内障が出てきたら、コントロールされていても同時手術で。(逆に言えば、本当に眼圧を下げたいと思っても思い通りには下がらない。眼圧はほぼコントロールできているけど、もう少し下がる方がいいとか、点眼減らせるとか、ついでとか・・・。その程度のもの。本気で下げるなら、レクトミーしかない。)

5,sLOT:より広い範囲の線維柱帯切開。50ナイロン使用。360度は出血多いので180度程度。

症例1 30代、POAG、ベースライン不明、眼軸28.0(高度近視)の進行した緑内障、左眼は上方ビエルム+鼻側階段、右眼視野障害はごく軽度。前医の点眼は、チョット風変わりでラタノ・ドルゾラミド・ブナゾシンで2122。左眼にレクトミーを行ったが、術後強い直乱視となり、同じ手術を右眼にするのは拒否され・・・どうしたか? ⇒ sLOTしたが、眼圧下降不十分で、最終的にレクトミーへ。

※妥当な戦略。ただ高度近視だし、エクスプレスを選択する施設が多いと思う。

症例2 50代、PE、ラタノ・ブリモニジンで2025(時に30)。β遮断剤・CAI・リパスジル使用不可。視野は左眼上方ビエルム、右眼異常なし。左眼にはレクトミー行ったが、右眼をどうするか?

SLTして、その後sLOTを。その後の評価(PPGの進行の有無・程度)が難しくて困っている。

※右眼もPE(+)なのかな?だったら話は別だけど、そうでなければ本当に手術必要?術前の評価は、緑内障による神経線維障害は進行性だったのだろうか?PPGと言っても、明らかにcpRNFL,GCC異常があって、進行がほぼ確実なものと、そうでないものがあるような気がする。手術を東京で一番している施設的には、MIGS(トラベクトーム・カフーク・谷戸式)なら有り。私も30年前ならロトミーならあり・・と考えた筈。

症例3 60代 NTGwith ICC:これはMONの可能性を示唆?)で白内障手術予定 。左眼はERM(+)。視野は右眼上方明瞭な視野欠損ありで、PEA+IOLsLOT( ab interno)を。左眼は視野変化軽く、どうするか? ⇒ PEA+IOL+iStentiStentPASがあっても下がってた)

※白内障手術単独か+MIGSか?単独でもいいような気もするし、併用するならiStent以外のMIGS


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by takeuchi-ganka | 2019-11-04 10:09 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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