2020年 02月 23日
眼瞼下垂・眼瞼皮膚弛緩:眼科医が見ているものシリーズ その8 (1197)
眼科医が見ているものシリーズ その8:眼瞼下垂・眼瞼皮膚弛緩

図のように、上眼瞼の解剖は、古い記憶の解剖とはかなり異なっている。

眼瞼下垂は加齢性変化による挙筋深層部の伸展・菲薄化で、大なり小なり殆どの高齢者に見られる気がする。加齢による眼瞼下垂は、眼瞼挙筋やミュラー筋の問題ではなく、挙筋腱膜深層部の伸展+浅層部の後退が原因なので、そこを元の状態に戻すことが基本らしい。
眼瞼下垂と眼瞼皮膚弛緩はしばしば同時に発症していることも多いが、どちらの要素が強いのかを見極めて、術式を判断するようです。眼瞼縁(睫毛の根本)が全く見えなくて、MRDが3mm以上あれば、皮膚弛緩のみの手術を。眼瞼縁が見えていて、MRDが2mm以下なら眼瞼下垂の手術を。その中間的な要因と思われる症例では、併用手術?皮膚弛緩の手術も厚くて重たい感じの瞼と薄くて軽い感じの瞼で、術式が異なるようです。細かなことは形成外科医が判断することで、おまかせすればいいのですが、我々は手術適応の範囲とか手術成績については理解しておく必要があります。
※皮膚弛緩の手術には、眉毛下切開と重瞼線切開の2種類がある。
※MRD (margin reflex distance):瞳孔中央から上眼瞼縁までの距離。3.5~5.0mmが正常範囲。
- 軽度:3.5~2.0mm
- 中等度:2.0~0mm
- 重度:0mm以下
※中等度以上で手術適応。
※不謹慎な感想だが、高齢のお婆ちゃんがあまり、パッチリした眼をしていると若干違和感を感じてしまう・・