2021年 01月 04日
第439回 大阪眼科集談会(web) その2 (1242)
白鬚神社へ初詣。チョット足を伸ばして・・
5 動眼神経麻痺を合併した眼部帯状疱疹の2例
○橋詰奈津子、小林千穂 (大阪掖済会病院)、田上瑞記、本田 茂(大阪市大)
眼部帯状疱疹の経過中に眼瞼下垂・瞳孔散大を発症。眼球運動障害はないが、動眼神経麻痺?虹彩炎を伴っていて、後になって虹彩萎縮に伴い、若干散瞳気味になる症例は多いけど、それとは違って動眼神経の不全麻痺らしい・・?
6 外転神経麻痺を合併し硬膜外血液パッチが有効であった特発性低髄圧症候群の1例
○佐浦絢羽、廣川貴久、松尾純子、戸成匡宏、奥 英弘、菅澤 淳、池田恒彦(大阪医大)
※特発性低髄圧症候群の症状:立って15分以内に起こり、横になって30分以内に改善または消失する体位性頭痛が認められる。また、悪心・嘔吐、羞明、後頭部痛、こわばり、めまい、複視、聴力障害など・・。基本的に眼科の病気ではない。今回の症例は、経過中硬膜下出血を繰り返したので、硬膜外血液パッチを行って改善したと・・。
7 トラべクロトミー眼内法における切開範囲による術後成績の比較検討
○竹澤隆佑、盛 秀嗣、千原智之、大庭慎平(関西医大)、吉田秀之(大阪市)、髙橋寛二(関西医大)
カフークは160°ぐらいだが、sLOTだと300°以上線維柱帯を切開可能。これぐらい切開範囲に差があれば、出血が少し多くて、術後一過性眼圧上昇も少し多かったとしても、術後眼圧経過にも差が出るらしい。大きく切開した方(sLOT)が術後眼圧は低い。大きく切開するということは、眼圧下降に関わっている集合管への流れを改善できる可能性が高いから・・?ただ、 5年後10年後はどうでしょうね?
8 加齢黄斑変性治療中に発症した黄斑円孔・黄斑円孔網膜剥離に対する硝子体手術
○小林 薫、山本 学 、河野剛也、平山公美子、居 明香、三澤宣彦(大阪市大)、平林倫子(白庭病院)、本田 茂(大阪市大)
修飾要因多そうだが、硝子体皮質収縮・黄斑前膜・高度近視・網膜分離・脈絡膜新生血管収縮に伴う網膜下牽引・・・などによって、MHやMHRDが生じる・・・
9 眼表面常在細菌に対する各種キノロン薬の抗菌活性
○川口奈都美、江口 洋、堀田芙美香、日下俊次(近畿大)、西田功一(近畿大奈良病院)、下村嘉一(府中アイセンター)
術前結膜嚢を擦過して培養(933眼)。CNS184、コリネ107、S.aureus33、Streputococcus18、Entero13・・これらに対する抗菌活性をトスフロ・モキシフロ・レボフロ・ガチフロで比較すると、トスフロが一番良好。あまり使われてないから?眼内移行を考慮すると、術前点眼はトスフロで、術後はモキシフロがベスト?(現時点では・・)