第445回 大阪眼科集談会 その3 (1234)

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7 原発巣と転移巣で抗癌化学療法に対する異なる反応性を呈した転移性脈絡膜腫瘍の一例

〇諏訪貴久、橋田徳康、丸山和一、浅尾和伸(大阪大)、宮澤宏輔(大阪急性期•総合医療センター)、西田幸二(大阪大)

 眼球への転移性腫瘍は脈絡膜がほとんどで、『自分の経験上は、Bモードエコーでは、扁平に隆起する音響透過性中等度の充実性腫瘤で、網膜剥離を伴うことが多くて、短期間に大きくなったり、化学療法が効いて小さくなったり・・・。』原発は男性が肺がん、女性は乳がんが多い。

https://www.researchgate.net/figure/Choroidal-tumors-nonpigmented-a-and-b-Choroidal-metastasis-from-breast-cancer-a_fig2_274399300 

60歳男性。扁平なSRDを伴う脈絡膜腫瘍があって、転移性腫瘍疑い。精査して原発は肺腺癌。

シスプラチン+ペメトレキセド+ペムブロリズマブ⇒維持療法:ペメトレキセド+ペムブロリズマブ。再燃したので、ドセタキセル+ラムシルマブ。原発巣悪化、カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ・・・・脈絡膜病変も肺がんも悪化・・

肺癌診療ガイドライン : https://www.haigan.gr.jp/guideline/2021/

8 トリアムシノロンアセトニドの直視下散布で軽快したと考えられた眼窩動静脈奇形の一例

○泉谷祥之(大阪医薬大)、三村真士(第一東和会病院)、佐藤陽平、藤田恭史、喜田照代(大阪医薬大)

 35歳女性。45年前から眼窩痛・頭痛・眼球突出。最近増強してきた。ヘルテル 16.0/20.0mm。試験切開で、診断がついて、後日塞栓術を行う予定で、直視下にトリアムシノロンを散布したら、著しい縮小が得られた。2週間で、痛みと腫れがとれて、2ヶ月で、16.5/16.0mmに。再発(-)

※何故治ったのか、不明だが・・

徳島大学脳外科HPから⇒

https://www.tokushima-nougeka.com/%E8%A8%BA%E7%99%82%E3%81%AE%E3%81%94%E6%A1%88%E5%86%85-1/avm-%E3%82%82%E3%82%84%E3%82%82%E3%82%84%E7%97%85/ 

血管奇形の分類(順天堂大学形成外科HPから)

・脈管奇形(血管奇形)の分類

①低流速血管奇形(slow-flowvascular malformation)

a)毛細血管奇形(Capillarymalformation: CM)旧来:単純性血管腫、毛細血管拡張症、被角血管腫など

いわゆる「赤あざ」と言われるもので、加齢に伴って色調が濃くなったり、顔面では肥厚し隆起することもあります。治療は、レーザー治療が主で、状況によって切除術を行う場合もあります。

b)静脈奇形(Venous malformation:VM)旧来:海綿状血管腫など

皮膚の深いところに血管の固まりが出来る状態で、痛みや重さ・だるさを生じることもあります。 診断にはレントゲンやMRI、エコーといった様々な画像の検査が必要になります。

c)リンパ管奇形(Lymphaticmalformation : LM)‥嚢胞状、海綿状リンパ管腫

リンパ管の異常により生じるできものにリンパ管腫があり、治療には硬化療法と切除術が行われます。

②高流速血管奇形(fast-flowvascular malformation)

a)動静脈奇形(Arteriovenousmalformation: AVM)

b)動静脈瘻(Arteriovenous fistula:AVF)

c)動脈奇形(Arterial malformation:AM)

③混合型血管奇形(complex-combined vascular malformation)

CVM,CLM, LVM, CLVM, AVM-LM, CM-AVM など

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jcns/6/7/6_KJ00002979339/_article/-char/ja/

9 トシリズマブによるparadoxicalreactionをきたした成人Still病の一例

〇大庭慎平、佐々木香る、田中万理、嶋 千絵子、山田晴彦、髙橋寛二(関西医大)

71歳男性。右眼痛・頭痛。両眼硝子体混濁、左眼網膜滲出斑。(※成人型Still病で、トシリズマブ使用中。) ARNとして治療開始。網膜滲出斑消失。腹膜炎でトシリズマブ中止。その後右眼強膜炎、硝子体混濁。STTAや結膜下注射で寛解。炎症遷延するので、内科依頼して、トシリズマブ再開したら、眼内炎発症(前房蓄膿)。好中球増加するも、原因特定できず。硝子体液中サイトカイン増加(免疫暴走状態?)

※ 金子祐子(慶応大) 医学のあゆみ(0039-2359)2779Page771-775(2021.05)

Abstract成人スティル(Still)は発熱、皮疹、関節炎を主徴として、肝障害、リンパ節腫脹など全身臓器に炎症をきたす疾患である。原因は依然として不明であるが、Toll like receptorを介して刺激されたマクロファージを主体とする、自然免疫系の異常活性化が病態と考えられている。治療の中心はステロイドの全身投与で、反応性は良好なことが多いが、炎症が制御できずマクロファージ活性化症候群から多臓器不全をきたす重篤例やステロイド減量に伴って再燃を繰り返す例も珍しくない。近年、IL-6阻害薬(トシリズマブ:アクテムラ)など炎症性サイトカインを直接的に阻害する薬剤の炎症改善効果やステロイド減量効果が示され、治療の幅が広がってきた。(著者抄録)


by takeuchi-ganka | 2021-12-18 10:46 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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