第499回大阪眼科集談会 その2(1260)

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これは4年前の夏のイベント。そろそろ再開しようかな・・


3, 日常生活に支障を来す高度な羞明と身体症状に対し眼球使用困難症候群と診断された1例 小林礼子(大阪大)

症例43歳男性。業務用プロジェクターを扱う光学系技術者だったが、数年前から羞明・眼痛・頭痛・四肢違和感・・・・・様々な症状。眼科でドライアイ治療。精神科で眠剤と安定剤処方。光に対して強い反応があって仕事継続困難に。日常は、部屋を暗くして過ごし、外出時はサングラス・眼帯・帽子など着用。様々な検査で異常なし。高度近視とドライアイのみ。ただ、根本的な対処方法は何もない?

※瞬目異常・不随意運動(ジストニア)などの運動系障害はあまりなく、羞明・疼痛・乾燥・不快・・などの感覚系障害がメインで、精神症状も併存している。眼球そのものには問題がない(いわゆる視機能)が、眼を使うことが困難な状況。恐らく様々な病態生理のものが含まれている。眼瞼痙攣という運動系障害が目立たないケースも多く、『眼球使用困難症候群』とうい名称が考えられたらしい。

※『眼球使用困難症候群』という聞き慣れない言葉がまた出てきました。ちょっと調べると、この手の問題の第一人者(?)が、またもや登場。最近、個人的に非常に気になっている人物。私のブログでは、眼瞼痙攣やベンゾジアゼピン眼症などでお馴染みの若倉雅登先生。非運動性眼瞼痙攣なんて言葉も聞きましたが、そんな症例の為に新たに生み出された疾患概念なのかもしれません。

【眼瞼痙攣の診断と治療アップデート】眼球使用困難症候群としての眼瞼痙攣(解説/特集)

若倉雅登(井上眼科医院), 山上 明子, 岩佐 真弓

神経眼科 (0289-7024)344Page421-428(2017.12)

https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001205744794240 

4, White intracapsular plaqueを伴った増殖性硝子体網膜症の1例 福山俊一(大阪大)

White intracapsular plaqueは、白内障術後の遅発性眼内炎のサインらしい。

57歳女性。白内障術後の4ヶ月して視野欠損・網膜剥離。White intracapsular plaqueがあって、硝子体混濁・Bモードエコーで膜状病変。術後の遅発性眼内炎が、網膜剥離を急速にPVRにまで悪化させた?

5, ナイロン糸による線維柱帯切開術(眼内法)後に多量の前房出血をきたしたFuch異色性毛様体炎の1例 板垣由実(大阪医薬大)

Fuchsheterochromic iridocyclitis (FHI)は、なかなか診断が難しく、理解しにくい疾患概念。片眼の虹彩異色・虹彩毛様体炎・白内障が特徴。ブルーアイでは分かりやすいのかもしれないが、ブラウンアイではちょっとわかりにくい?62歳女性で、右眼圧41mmHg.240°のs-LOTしたら、術後大量の前房出血。

FHIに線維柱帯を広範囲切開するLOTは慎重になったほうがいいのかも。最初は、もっと小範囲で?

※(左側が患眼)

https://onlinelibrary.wiley.com/cms/asset/f8085776-a744-4fd7-a5fc-63344f25aad1/aos_990_f2.gif

ブラウンアイ:https://europepmc.org/articles/PMC6677052/figure/F1/ 
※演者はひょっとして板垣先生の娘さんかな・・


by takeuchi-ganka | 2022-08-11 13:42 | Comments(0)

大阪市旭区にある竹内眼科医院です。開業医も日々勉強。


by takeuchi-ganka
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