2023年 02月 03日
第28回大阪緑内障研究会 その1 (1227)

NVGに対する緑内障tube手術
通常、糖尿病網膜症・網膜中心静脈閉塞症、内頚動脈閉塞などの眼虚血が原因で、発症するNVG。取り敢えず、原疾患の治療をして、光凝固をしっかり入れて、既に眼圧上昇していたら、下げに行く。例えば、糖尿病網膜症が原因であれば、糖尿病の治療をして、FAで網膜症の状態を見た後、PRPをしっかりいれて、眼圧が高ければ、点眼・内服で、眼圧をさげる。これで虹彩・隅角の新生血管が消退して、眼圧が下がれば問題ないのだが、問題は、それでも眼圧が非常に高くて、さらなる治療が必要な場合、通常、PRPを更に追加したりもするだろうけど、それでも無理なら濾過手術が必要になる。ただ、今では抗VEGF薬が普及しているので、手術前に硝子体注射を行うのが一般的かも。
手術としては、通常レクトミーを行うのだろうが、ここでは、アーメドやバルベルトの話。
提示症例のひとつは、エクスプレス入れて、濾過胞再建して、アバスチン入れて、ニードリングして、最後にバルベルト。その後眼圧安定。色々やった後のバルベルトだから効いたのか、最初からやっていたら、もっと結果が良かったのか・・・
こじれそうなNVGには、バルベルトやアーメドは、通常のレクトミーより、むしろ成績がいいくらい。バルベルトとアーメドは、バルベルトの方が手技が煩雑そうだが、眼圧は低い。
l エクスプレスが入っていて、眼圧上昇してきたら、再建か追加手術か・・
l アーメドかバルベルトが入っていて、眼圧上昇してきたら、再建か、追加手術か・・
再建手術の成績というのは、あまり良好じゃないけど、全ての象限を触ってしまうと、お手上げになってしまうので、やはり再建しつつ、追加手術を考慮するのかな・・
※抗VEGF薬やチューブシャント手術が出てきたといっても、成績は良好とは言い難い。